沿線お役立ちコラム

【前編】路上はマンホールの美術館@阪神電鉄沿線路上観察の旅

阪神電鉄沿線でマンホールカードを集めよう

チアフルライターのやまさんです。

街なかを歩いていて、カラフルなデザインのマンホール蓋を見かけることはありませんか?これはデザインマンホールといい、全国で地域の特色を活かしたご当地マンホールが続々と登場しています。そしてこのマンホール蓋に魅了されたマンホーラーと呼ばれる愛好家も増加中です。全国の自治体ではこのデザインマンホールをカードの形にして下水道施設などで配布しており、マンホールカードのコレクターも増えています。

 

マンホールカードの仕掛け人は「下水道広報プラットホーム(GKP)」。下水道の価値を伝えるとともに、これからの下水道をみんなで考えていこうという趣旨のもと2012年に設立されました。GKPはマンホール蓋の管理団体と協力し2016年に28自治体のマンホール30種類をカードにしたものを第1弾として発行、カードがそれぞれの自治体で配布されるようになりました。このマンホールカードが人気を呼び、現在全国624の自治体・団体、全872種類のマンホールカードが発行されています。2015年からはほぼ毎年GKPが主催するマンホールサミットが全国各地で開催されており、その第2回は魚崎にある東水環境センターで開催、多くのマンホーラーで賑わいました。

 

前々から気がつくとマンホール蓋の写真を色々と撮っていたやまさん、阪神電鉄沿線ではどれくらいマンホールカードがゲットできるかチャレンジしてみました。

甲子園球場と酒蔵、夙川公園の西宮市

阪神電鉄沿線にあるマンホールカード配布場所は6ヶ所ありました。最初にご紹介するのは西宮市です。甲子園駅から徒歩5分、ここは子育てファミリーにも優しいショッピングセンター「ららぽーと甲子園」。その2階にある西宮情報発信スペース「クリエートにしのみや」。西宮のマップや冊子、書籍、イベント情報のチラシがたくさん置いてあり、ここでマンホールカードを配布しています。

これが西宮市のマンホールカード。表面の左下に並んだ数字、これはデザインマンホールが設置されている座標「北緯34度43分21.5秒、東経135度21分44.8秒」を示したもの。マップ検索でこの数字を入力するとピンポイントでマンホールの位置がわかります。裏面にはデザインの由来が書いてあり、このカード1枚でコンパクトなご当地観光ガイドとなっています。

早速グーグルマップに座標を入力してみましょう。

ありました!球場の目の前です。

かなり風雪に耐えてきた感じがありますね。この位置だと大量の野球ファンに踏まれまくったんじゃないでしょうか。この日は阪神戦がある日だったようで、観戦客が集まり始めていました。

マンホールカードの1枚目をゲットしました。色付きのデザインマンホールは2ヶ所しかありませんが、色なしのマンホールは西宮市内にたくさんあります。さあ、どんどんいってみましょう。

「キン肉マン」の生みの親ゆでたまご先生の出身地、大阪市編

淀川駅から徒歩5分、大阪市下水道科学館にやってきました。今年の4月にリニューアルオープンしたばかりなのでピッカピカです。お子さんでもわかりやすく下水処理の歴史や仕組みが理解できる展示になっています。夏休みの自由研究なんかにちょうどいい感じの施設です。

大阪市では大阪城マンホールカードのほか、「キン肉マン」マンホールカードを配布しています。ここでゲットできるのは「キン肉マン」マンホールカード。「キン肉マン」マンホールは6枚あり、大阪市内各地に設置されています。著者のゆでたまご先生が大阪市出身ということで実現した企画なのだそう。このように漫画やアニメのキャラクターがデザインされたマンホールも全国各地に数多くあります。

「キン肉マン」マンホールの1枚は梅田のグランフロント大阪、南館と北館の間にあります。

キン肉マンのシリーズデザインマンホールは「キン肉マン」「ソルジャー」「テリーマン」「ロビンマスク」「ウォーズマン」の5種類です。

こちらは大阪城公園に設置されているキン肉マンのマンホール。昨年設置されたばかりなのできれいです。全キャラクターのマンホールを制覇したい方はこちらで設置場所を確認してくださいね。

大阪城公園には大阪城のデザインマンホールもいくつかありました。

ザ・阪神間モダニズムのまち芦屋市

阪神芦屋駅そばにある芦屋市役所東館の下水道課。こちらでマンホールカードがもらえます。

1つ目のデザインマンホールはこちら、芦屋駅の北側にある芦屋警察署。写真左側の歩行者用信号のほぼ真下にあります。この建物は以前チアフルカフェの企画記事「沿線☆オススメ!お出かけコース」で紹介されていました。1927年建築の阪神モダニズムを代表する建物です。2001年に旧庁舎の玄関部分を残して建て替えられました。

このマンホールには旧山邑家住宅(ヨドコウ迎賓館)、六甲山麓、桜、市の木であるクロマツ、市の花であるコバノミツバツツジ、ヨットハーバーがデザインされています。

もう一つのデザインマンホールは色んな場所に結構あるのですが、一番わかりやすそうなのは芦屋市民会館大ホールそば、JR芦屋駅に近いところにありました。

こちらのマンホール蓋には芦屋市の木である黒松と芦屋川がデザインされています。

芦屋散策中に見つけた水上の波紋のように配置された上水道仕切弁。路上観察をしていて楽しいのはこういう発見をしたときです。ところで、マンホールの蓋が丸いのは、蓋が穴の中に落下するのを防ぐためなのだそうです。三角や四角の蓋だと角度によっては落っこちてしまうそうです。

カード化されていませんが、こんなマンホールも。芦屋市の花コバノミツバツツジがデザインされています。

 

後編に続きます。

【後編】路上はマンホールの美術館@阪神電鉄沿線路上観察の旅

 

 

文/チアフルライター やまさん

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