今年5月4日、大物公園リニューアルオープンイベントが開催

エンカチライターのやまさんです。
2025年に開業したゼロカーボンベースボールパークに隣接する大物公園が全面リニューアルされ、障がいの有無、年齢、国籍に関わらず、全ての人が一緒に楽しめるインクルーシブ公園としてオープン。以前から公園に設置されているデゴイチの八っちゃんもさらに磨きがかかりお目見えとなりました。さて、どのような公園へと生まれ変わったのでしょうか?
阪神尼崎駅の東隣にある阪神大物駅。阪神本線と阪神なんば線のちょうど分岐点にある駅です。周辺には大物公園、小田南公園、大物川緑地など、駅を取り囲むように大小様々な公園が点在しています。尼崎の臨海地域では、兵庫県が2002年に策定した都市再生プロジェクト『尼崎21世紀の森構想』に基づいて、「人々の暮らしにゆとりと潤いをもたらす水と緑豊かな自然環境の創出による環境共生型のまちづくり」が進められています。
尼崎市の誘致運動により、2025年3月には小田南公園が再整備され、阪神タイガースのファーム施設となるゼロカーボンベースボールパーク「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」が開業しました。その北側に隣接する大物公園でも2025年7月から再整備工事が進められ、今年の5月4日にリニューアルオープンイベントが3日間にわたり開催されました。
イベント初日は大盛況!近隣住民の高まる期待

11:00開場予定でしたが、定刻前から多くの人が押し寄せたため、30分ほど前倒しで入場になりました。やまさんもこれにはびっくり。大物公園の再整備が行われた背景には、公園周辺の人口減少と少子高齢化、既存公園の老朽化がありました。リニューアルオープンの予告は尼崎市の広報や市のホームページ、近隣へのチラシ配布などで行われたそうですが、近隣住民の皆さんの生まれ変わった公園への期待度がうかがえる一幕でした。

尼崎市のホームページによると、公園の目玉ともいえる「インクルーシブひろば」には、握力や体幹の弱い子でも遊べるブランコ、車椅子のままでも登れる複合遊具、体力のある子が楽しめるロープウェー、想像力を育み、ごっこ遊びができる遊具など、多彩な遊具が揃っています。足元には人工芝が敷かれ、転んでも怪我をしにくい配慮がされています。

新設された芝生広場。天然芝生の上で思い思いにくつろぐファミリーがたくさん。

当日は何度かエンカチでご紹介したデゴイチの八っちゃんも開放され、「尼崎デゴイチの会」の皆さんによる運転室の見学案内や、柵内での記念撮影も行われていました。毎年4~11月の第3日曜日に柵が開放されますが、この日は過去最高の300名以上の見学者が訪れたそうです。
リニューアル前と後、どう変わった?

さて、大物公園がどのように変わったのか、比較してみましょう。リニューアル前の写真は2023年から2025年の4月頃に撮影したものです。まず公園の南西側入口から。入口付近に古いすべり台やブランコがあります。砂場もありますが、使われていないようで、雑草に覆われています。

リニューアル後。今年の7月に訪問したときのものです。あずまやがあった辺りが「インクルーシブひろば」へと変更されました。公園名が刻まれた石がそのまま使われています。

リニューアル前の公園中央部。土の地面が広がっています。写真正面奥に見えるのはデゴイチの八っちゃん。

リニューアル後の中央部。土がむき出しだったところには天然の芝生が植えられました。遊歩道に線路の意匠が施され、公園内を回遊できる散歩道となっています。街灯がついているので、夜でも比較的明るいです。正面奥の盛り上がった部分は築山になっており、デゴイチが見下ろせるようになっています。公園の一部が未完成ですが、隣接地にはカフェなどの飲食店が建つ予定なのだとか。

リニューアル前。右手には桜が植えられており、春には桜並木を散歩することができますが、木製のベンチは老朽化が激しく、木々も手入れが行き届いていない様子です。

リニューアル後。「ふわふわドーム」というトランポリンが設置され、元々あった桜並木に加え、青々とした新しい木々が見えます。この立派な天然芝生広場や緑地は阪神甲子園球場のグラウンド整備で有名な阪神園芸さんにより管理されているそう。

リニューアル前のデゴイチ周辺。「尼崎デゴイチの会」の皆さんとシルバー人材センターの方がコツコツと柵内を手入れしておられましたが、高い柵に囲まれた八っちゃんは、遠目にはあまりよく見えませんでした。

リニューアル後。柵の高さが低くなり、柵の色も黒くなったおかげで、八っちゃんが見やすくなりました!車体にもプロによる本格的な塗装が施されたそうです。この日のために有志の方により、『祝 大物公園リニューアルオープン』と書かれたヘッドマークが掲げられました。
今注目されているインクルーシブ公園とその内容とは

大物公園のリニューアルにおいて、最も注目すべき点。それは、この公園が「インクルーシブ公園」であることです。インクルーシブ公園とは、性別や年齢、国籍、障がいの有無を問わず、誰もが利用できる公園で、ユニバーサルデザイン遊具が配置されていることを特徴とします。2020年3月に東京都世田谷区の砧公園内に全国初のみんなのひろばが設置されて以降、こういった公園は日本国内で徐々にその数を増やしており阪神沿線では神戸市中央区の磯上公園、関西では大阪府吹田市の江坂公園ちびっこ広場・わんぱく広場、明石市の17号池魚住みんな公園にインクルーシブ遊具が設置されています。大物公園に新たに設置された遊具たちの一部を紹介します。

インクルーシブブランコ。体幹や握力が弱くても安心して漕げるよう設計されています。足元にはゴムマットが敷かれており、安全性もバッチリです。


複合遊具。車椅子のままスロープを登って遊ぶことができます。

ごっこ遊びができるパネル遊具も。

ロープウェー。体を動かすことが好きな子向けの冒険を楽しめる遊具も揃っています。

ふわふわドーム。6~12歳の子向けのトランポリン。あちこちの公園で見かけるようになりましたが、子どもに大人気の遊具です。

インクルーシブひろばには屋根のついた休憩所があります。日差しを避けてお子さんの見守りをしたり、休憩所としても利用できます。

水飲み場・手洗い場。夏場は特に助かる設備です。

公園内にはお子さん・身障者・高齢者など、あらゆる人が利用できるユニバーサルトイレも完備されました。
この他にも子どもの遊び心をかき立てる遊具があり、親子で1日楽しく遊べるだろうなと思いました。
美しくなって再登場、デゴイチの八っちゃん

大物公園といえば、やはりデゴイチの八っちゃんを外して語ることはできません。2025年7月からリニューアル工事のため中止されていた八っちゃんの開放日が復活しました。写真は7月19日の公開日に新しくできた築山から見下ろした八っちゃんです。猛暑日とあってさすがに見学者は少なめでした。何年も大切に保存活動を続け、開放日の案内ボランティアを続けてこられた「尼崎デゴイチの会」の皆さんは、リニューアル工事によって八っちゃんがどうなるのかをとても心配していました。蓋を開けてみると、公園のデザインが八っちゃんの存在を活かしたものになっていて、やまさんはとても嬉しく思いました。尼崎デゴイチの会の皆さんも同じ気持ちだったと思います。
デゴイチの八っちゃんと「尼崎デゴイチの会」の詳細をご紹介します。

会長の田原さん。5月4日のリニューアルオープン日には各メディアが取材に詰めかけ、八っちゃんの知名度もぐんと上がりました。田原会長はサンテレビのニュース番組「キャッチ+(プラス)」から9分間にわたる生中継取材の中で、八っちゃんの歴史や車体の構造などをとてもわかりやすく説明されていました。

猛暑日にもかかわらず車両のメンテナンスに余念のない会員の皆さん。左手前から反時計回りに山田さん、片嶋さん、増田さん、中山さん。

ファン付き作業服を着て作業中の増田さん。

山田さんは車体を廃油で磨いています。

片嶋さんはやまさんに尼崎デゴイチの会の活動を教えてくれた方です。
今後大物公園では様々なイベントが開かれ、地域の活性化に大いに貢献してくれることと思います。皆さんもぜひ大物公園へ足を運んでみてくださいね!
おまけ

大物公園の最寄り駅、阪神大物駅構内にある自販機。ジュース類に加えて紙おむつやおしりふきも販売されており、阪神電鉄さんの子育て世代を応援する気持ちが伝わってきますね。
大物公園 公園情報

住所:尼崎市東大物町1丁目1(D51展示位置は1丁目64)
アクセス:阪神大物駅下車北側すぐ
【大物公園SL一般開放】
5〜11月(来年以降4〜11月)第3日曜日 10:00~15:00
10月のみ10月10日(尼崎市民まつりの日)



