沿線お役立ちコラム

岡太神社で笑いあり歌ありの「落語寄席」開催 波乱万丈な半生を歩んだ落語家二人が出演@武庫川

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鳴尾の商店街が初めて仕掛ける「落語寄席」@岡太神社

エンカチライターの中島美加です。
阪神電車の駅で言うと武庫川駅から甲子園駅まで。その間にある店舗で形成している商店街「甲子園けやき散歩道」
商店街といってもアーケードはなく、旧国道沿いのお店を中心に南北に点在したお店も加盟しているという、しばりのないフレンドリーな新しいスタイルの商店街です。
それゆえ、お客様を喜ばせることにとどまらず、町を盛り上げることを目指しています。最近ではあまり見かけなくなったガラポン抽選会を開催したり、地域の知識人から学ぶサロンを開催したり。去年はカラオケ大会を企画し、老若男女たくさんの参加者が歌を披露し、盛り上がりました。
そんな甲子園けやき散歩道がこのたび「落語寄席」を初めて企画。場所は鳴尾界隈で最も古い神社ともいわれる岡太神社。良縁(恋愛だけでなく仕事などの縁も)を結べるといわれる神社で大笑いして、良縁をさずかっていきませんか、というのが商店街からのメッセージ。そんな落語寄席をご紹介します。

プロフィールを読むだけでひきこまれるふたりの落語家

写真、左が露の新幸(つゆのしんこう)さん 右が桂雪鹿(かつらゆきしか)さん

甲子園けやき散歩道の会員が露の新治門下の落語家・露の新幸さんと知り合いだったことから生まれた企画といいますが、今回、露の新幸さんも桂雪鹿さんも、実は落語だけでなくもうひとつ、芸達者なことで登壇をお願いしたといいます。お二方、音楽家としてもすごいんです。

まず露の新幸さんは2001年にポップス系ユニットでメジャーデビューをしたという経歴の持ち主。ギター漫談が人気です。一方、桂雪鹿さんはヴァイオリン漫談で一躍有名になった噺家さん。大阪フィルハーモニー交響楽団とコラボ落語をするほどのツワモノです。このたびの「落語寄席」では、お二方の音楽の才能、とっても重要なんです。そのあたりは最後に書くとして、チラシのお二方のプロフィールを読んだだけで「こんな興味深い半生を送ってきた人の落語って。どんなんやろ。聞いてみたい」と思いませんか。少し詳しく紹介しますね。

音楽界でメジャーデビュー後、音楽の講師⇒ライブハウスのオーナー⇒落語家なう!

高校卒業後、音楽の裏方の仕事を学ぼうと音楽専門学校へ進学した露の新幸さん。独学でギターを弾いていたことを知った先生からミュージシャンを目指してみては、と勧められて音楽の世界へ。音楽で花を咲かせるにはオーディションに受からなければならないので、その練習になるのではと劇団で役者の勉強をした時期もあり、その甲斐あってか、二人組ユニット「フリーク」でメジャーデビューを果たしました。ところが音楽業界でサザンオールスターズなどに太刀打ちできないと悟り、なんとデビューした日に解散!

そこから10年間は専門学校で音楽の講師をつとめながら、サポートメンバーとしてバンド活動も継続。34歳の時に大阪・日本橋で小さなライブハウスの経営も始めて、講師とライブハウスのオーナーという二足のわらじ生活を過ごしていました。ところが、転機はまたやってきます。ステージ上でのおもしろいトークなどに興味を持った人から「素人落語会に出ませんか」というお誘いの声がかかったのです。

話術は巧みな新幸さんでしたが、実際に素人落語会に出てみると、同じネタをやってもウケる時とスベる時がありました。「違いはなんだろう。音楽なら毎回、ほぼ反応は同じなのに、不思議だなぁ」と落語に興味を持ち、繁昌亭(大阪天神橋)や動楽亭(大阪西成)に通うように。その繁昌亭で聞いた露の新治師匠の落語に衝撃を覚え、弟子入りを果たし、現在にいたるという、なんとも激動の半生ですよね。
繁昌亭の近くに「猫も杓子も」を運営し、落語の公演だけでなく、若手の勉強会やワークショップなどを開催しています。ただ、残念なことに3月末で幕を閉じるという「猫も杓子も」。それまでに足を運んでみたいものです。

人気者の小学校の先生が、生まれもったお笑い魂に火がついて落語家に転身!

子どもの頃、お笑いが大好きだった桂雪鹿さん。全国高等学校お笑い選手権「M-1甲子園」の地方大会で優勝も経験しました。芸人に憧れもありつつ、関西学院大学の教育学部に入学。3回生で教育実習の体験を通じてこども達とのふれあいに感激し「いい先生になる」と、実習でお邪魔したクラスの子どもたちに誓って、小学校の先生になる決心を固めたのだそう。その時、高校時代から漫才コンビを組んでいた相方にも、お笑いをやめると宣言し、コンビも解散しました。

大阪府阪南市で2013年から小学校の教員になった桂雪鹿さん、先生として熱心に勤める一方で、先生同士の忘年会や子ども相手のお楽しみ会などで漫才やコントを披露して、大うけ。おもしろい先生というポジションがしっくりきていたと言います。

そんな安定の教師生活に転機が訪れたのは異動先の小学校でした。そこには落語クラブがあったのです。おもしろいキャラクターだと見抜かれて、落語クラブの指導をしていた先生に「一緒に落語しませんか」と誘われて、桂枝曾丸師匠のワークショップに参加したのが運命の分かれ目。そこにゲストで来ていた桂文鹿師匠と出会うのです。文鹿師匠のしゃべりに魅せられ、師匠の落語会に通いつめ、最終的には弟子になったのが2018年。その軽快な話芸は落語だけでなく、ラジオでも楽しめます。雪鹿ラジオで検索を。

それにしても、盛り上げ上手で子ども好きな人柄は先生も天職だったと思うのですが、雪鹿さんらしい落語家への転職!おあとがよろしいようで。

締めは甲子園けやき散歩道の「けやきソング」を三人でセッション!

「落語寄席」の当日は、お二方の落語が終わったところで、甲子園けやき散歩道のテーマソング「けやきソング」のセッションが予定されています。この曲は歌詞を地元の小学校や地域の人から公募して、西宮出身のシンガーソングライター高田志麻さんがメロディーをつけて作った曲です。

甲子園けやき散歩道にとどまらず、西宮の歌として浸透してほしいという願いを込めて、高田志麻さんが歌います。その際に、露の新幸さんと桂雪鹿さんもコラボしてもらうという素敵な企画が最後に用意されています。それもあって音楽センスのあるお二方にぜひ登壇を、とお願いしたというわけです。

露の新幸さんは「親しみやすい曲ですね。ギターで参加します」と。桂雪鹿さんは「とても温かくて心地よいメロディですね。ヴァイオリンでコラボさせてもらいます」とそれぞれコメントをくださっています。
初めての試みに、志麻さんもとてもワクワクされているようです。「実は、本番まで顔合わせしただけで、音合わせはしてないんです。でもきっとすごいコラボになるはず」とにっこり。これは見逃せないセッションです!

3月15日(日)開催! 甲子園けやき散歩道「落語寄席」概要

開催日:2026年3月15日(日) 15時開演
場所:岡太神社
料金:500円
アクセス:阪神武庫川駅から徒歩約8分 阪神鳴尾・武庫川女子大前駅から徒歩約14分
申し込み:電話079-885-6962 メール:gsw.ao.genki@gmail.com(チキンワークス)
※観覧希望者は、電話またはメールでの事前予約が必要です。
氏名・電話番号・参加人数をお伝えのうえ、お申し込みください。
当日は参加費500円と引き換えに、観覧チケットが配布されます。