沿線お役立ちコラム

未来を体験!自動運転バス乗車レポート@甲子園

目次

みなさん、こんにちは! エンカチライターの川端です。
今回は西宮市と阪神電気鉄道が実施している自動運転EVバス実証実験「甲子園スマートエコライン」を体験してきました。

10月8日からスタートしたこの実証実験は、持続可能な交通体系の構築、住民の方々が暮らしやすく、お出かけしたくなるような街づくりの実現を目指して行われています。

走行ルートは、ららぽーと甲子園南側の、閑静な住宅地。
2026年2月中旬まで実施予定で、乗車はネットからの事前予約が優先です。(空席があればその場でも乗車可能)

※平日のみの実施
※11月8日(土)は運行、12月31日(水)~1月4日(日)は運休

乗車にはネットから事前予約を

乗車にはネット(https://www.hanshin.co.jp/smartecoline/)からの事前予約が必要です。
走行ルートは「1系統」と「2系統」があります。ルートを確認し、自分が乗りたいルートを予約しましょう。

「1系統」の予約はこちらから
「2系統」の予約はこちらから

ページをスクロールすると、乗車可能な日時が表示されます。自分が乗りたい時間を押してください。

予約内容を確認し、利用人数を入力します。一度に予約できる人数は、4人までです。

携帯電話番号を入力し、乗車するバス停、降車するバス停を選びます。

最後に今までの入力内容が表示されるので、間違いがないか確認します。
間違いがなければ「予約を確定する」を押して、予約完了です!

当日乗車する際は係の方に、予約番号(携帯電話番号の下4桁)を伝えましょう。

さすが未来のバス!いつもは見かけないものが……

いよいよ乗車! バス停で待っていると、EVバスがやってきました。
14名乗りなので、普段見慣れているバスよりもコンパクトな印象です。
白ベースの車体に、ところどころカラフルな色やロゴが散りばめられているのも、爽やかな印象!

車体の前後左右には、多数のカメラとセンサーが。信号の色も、このカメラで見ているとのことでビックリ!

事前に作成している三次元の地図をコンピューターで記憶し、その地図にないものを「LiDAR」というセンサーが障害物として検知するそうです。最大検知距離は、なんと100m!

広範囲を検知するので人の飛び出しはもちろん、街路樹の伸びた枝も障害物として検知するそう。精度高すぎる……!

バスに乗車し、最後方にあるこの黒い部分がコンピューター。様々なデータを処理しています。でかい……。

座席は普段乗車しているバスとあまり変わりません。
「おすすめの座席は、バス全体が見渡しやすい左側の一番後ろ」と聞いたので、遠慮なくそちらに着席。

自動+手動の安全運転

自動運転EVバスではありますが、運転手さんも乗車しています。
自動運転で対応できなかった際は、手動運転に切り替えます。

また、運転席の後方座席には、走行時に検知したデータを運転手さんに伝える役目のスタッフさんも乗車しています。常時2名体制で、安全な走行に努められていました。

通常時(自動運転中)の前方掲示板は、行き先を掲示していますが、

手動運転に切り替わると「手動運転中」の画面に切り替わります。

運転席の後ろにあるこのモニターは、走行中の障害物の有無や走行スピード、信号の色などが表示されます。

走行スピードは、同じルートを走行する通常のバスと同じ、時速35km程度とのこと。
障害物があるときや、自動運転ではまだ難しい右折時などはかなりスピードが落ちますが、それ以外は確かに通常のバスと変わりない速度でした。

モニターでは、センサーで感知したものの危険度を色で判断できるようになっています。
赤やオレンジは危険度が高く、緑や青だと低いそう。走行中のモニターを見るのも楽しかったです!

かかった時間はルート1周で約35分。
ただ乗車しているだけでもとても楽しく、終点に着くと「え、もう終わり?」と言ってしまいました。

自動運転と聞くと安全性を不安に思われる方もいると思いますが、事故が起こりそうな場面もないですし、いざというときは運転手さんもいるので安心して乗車できました。

とはいえ、走行ルートに路上駐車が2台続いていたり、カーブ時に対向車がきたりすると、急ブレーキが起こりやすいそうです。実際に、今回乗車時も何度か体験しました。
小さなお子さんとの乗車や、足腰があまり強くない方は気をつけてください(しっかり深く座席に腰かけていれば大丈夫な範囲です!)。

また車内外にはカメラが設置されており、遠隔地から走行状況を監視されています。将来的に無人の自動運転になった際、車内でトラブルが発生してもすぐに対応できる体制を整えられているそうです。

甲子園エリアがより暮らしやすくなるためのまちづくり

「甲子園」と聞くと野球のイメージが強く、近くの商業施設も賑わっています。しかし、少しはずれると閑静な住宅街や学校があり、住みやすそうな街だなと感じました。

阪神電鉄では、甲子園エリアのまちづくりを進められており、今回の自動運転EVバスの実証実験もその一環だそう。今後も改良を重ねて、将来的には自動運転バスの常時運転を目標にされています。
実現すれば、甲子園エリアがさらに暮らしやすくなりそうですね!

現在実施中の自動運転EVバスの実証実験は、来年2026年2月中旬までの運行です。
目的地がなくても、乗っているだけでめちゃくちゃ楽しめる35分でした!
未来のバスを体験してみたい方は、ぜひ事前予約して乗車してみてくださいね。

1系統
始発:浜甲子園三丁目西
経由:ららぽーと甲子園南
終着:浜甲子園三丁目西
予約はこちら

2系統
始発:ららぽーと甲子園南
経由:HAMACO:LIVING前
終着:ららぽーと甲子園南