沿線お役立ちコラム

この街で出会う コーヒーと幸せの循環『川上珈琲』@御影

目次

心潤う豊かな街・御影で地域に愛される珈琲店

こんにちは。エンカチライターのなないろです。
子育てや働く日々の傍にある、心地よいなぁと感じられる街の魅力を見つけて発信していきたいなと思って記事を執筆しています。

阪神御影といえば、駅前に御影クラッセがあり、近隣には素敵なお店が集まる、阪神沿線の中でもひときわ幅広い年齢層の方が豊かで楽しいひとときを過ごせるエリア。
エンカチでも御影の素敵なお店が過去に多く紹介されてきました。

今回ご紹介させていただくのは、オープン当初よりお店の一ファンとして私自身が足しげく通っているスペシャルティコーヒーのお店『川上珈琲』です。
2022年の夏にオープンして今年で3年目を迎えるこちらのお店。以前からの川上さんファンはもちろん、地域の人々にも愛されるお店として時を重ねてきました。

エンカチライターになってから、大好きなお店なのでいろんな人に伝えたい!でも秘密にしておきたい!という気持ちの狭間で揺れていたのですが、御影エリアのエンカチ記事が続々と増える中、このお店を紹介するのに他のエンカチライターのみなさんに先を越されたら絶対に悔しい!と思い、我こそはと今回手を挙げてみました。
そんな私の想いも込めて、ご紹介していきたいと思います。

阪神御影駅からすぐ 焙煎の良い香りが目印

川上珈琲が店を構えるのは、阪神御影駅北側のバス停を抜け、通りを東に一本入るとすぐ。通勤通学の帰りや、御影クラッセなどでのお買い物と併せてふらりと立ち寄れる場所にあります。
ガラス張りの扉からシンプルな店内と大きな焙煎機が見え、街や日常に溶け込むような、気取らない店構えでお客さんを迎え入れてくれます。

大きな焙煎機と広くシンプルな空間

店内に入るとまず大きく温かみのあるカウンターが目に入ります。そこに丁寧に並べられたコーヒー豆のサンプルと試飲ポット。
店内はカウンターと、壁際にカウンターの方を向いて並んだベンチとミニテーブル、そして奥に見える焙煎機というシンプルな配置。
「店にいる人たちが息苦しさを感じない、でも互いに自然に向かい合える空間にしようと思ってこうなったんです」と語るのは店主の川上さん。過去にもコーヒーに携わるお仕事をされてきた中での経験を踏まえて、店内の配置や設計にも工夫をされたそうです。
カウンターからベンチまでのフラットで広い通路は、飲食を楽しまれるお客さん、豆選びを楽しまれるお客さんが同時に入っていてもゆとりのある設計になっています。

試飲も商品販売もカウンター上に並べられており、ベンチもカウンターの方を向いているので、自ずと会話が生まれやすく、豆のことや飲み方など気になったことを気軽に聞けるのもコーヒー好きには嬉しいですし、一方でゆとりある空間なので静かに自分の時間を楽しむこともできる、そんな居心地の良さがあります。

焙煎機は、焙煎の性能はもちろんのこと、川上さんが珈琲店として営業展開していくうえで量や時間、質など様々な要望を叶えられるものを、と探して選ばれたもの。
焙煎自体は非常に高温で行われる作業ですが、熱が外に出にくい焙煎機なので焙煎中も店内は快適です。タイミングよく焙煎中や豆が出てくる時間に行くと、店周囲にコーヒー豆の焼きたての良い香りが広がり癒されます。

カウンター越しにコーヒー選びが楽しくなるひととき

コーヒー豆を選んでいると小さな試飲用カップを渡してくださいます。試飲ポットに入っているコーヒーはお客さんが産地や焙煎の説明を読んだり、豆のサンプルを見ながら実際に試飲して選ぶことができます。

「コーヒーの味って、例えばフルーティーな香りとかナッツのような…といろんな言葉で表現されることが多いですけれど、味覚や好みも人それぞれ違うものを持っていて、ここに書かれているような味の表現の言葉がすべての人に当てはまるわけじゃないと思っているんです。だから僕はこのお店に来て、味や香りの違いとかをお客さんに実際に体験してもらえるようにできたらなと思っているんです。コーヒーって皆さん毎日とか、日常的に飲むものじゃないですか。それが思った味と違った…となるとやっぱりもったいない。でもいろんな豆の種類はあるけれど、それを飲み比べることってなかなかできないですよね。店舗では、実際に自分で飲んでみて、自分で香りや味を感じてみていただいて、選ぶという体験ができる場所として楽しんでいただきたいなと思っています」

実際に香りや風味を体験した上で、納得のいくコーヒー選びを楽しんでもらえたらという川上さんの想いから、じっくり試飲をしながら、時にスタッフの方と話をしながら豆を選ぶことができます。
店頭に並ぶ豆のラインナップはその時々で変わったり季節ごとのブレンドもあるため、いつ行っても新しい豆との出会いがあって足を運ぶのが楽しみになります。

豆との出会い 人とのつながり

川上珈琲のロゴは、川上さんの「川」の文字をかたどりつつ、同時に日めくりカレンダーをイメージした日常に寄り添うことをテーマに考案されたそうです。

コーヒーのお店を構えるにあたり、川上さんが大切にされているのは「コーヒーを通して自分の目の前の人、周りにいる人たちを豊かにする」ということ。

「コーヒー豆を売るというのは、そのお店や売る人によって色々想いがあると思うんです。スペシャルティコーヒーを世に広めたいとか、生産国や生産者の方を豊かにしたいとか、本当に様々なお店の目指すところがありますよね。でも、僕自身はそういった大きなところではなくて… そういう大きなところはもっと規模の大きなお店がやれば良いかなと思っているので、僕は自分の手の届く範囲の人たち、自分の周りにいる人たち、このお店がある街の人たちを、コーヒーを通して満足してもらえたり、少し豊かにできたらな、と思ってやっています。コーヒーって、言わば嗜好品だから、日常的に飲んだりもするけれど、必ず必要なものではない。でも生活を少し豊かにできるものだと思うんですよね。美味しいコーヒーを選んでいただいて、日常を豊かにしてもらえたらなと」

開店から3年を迎えた川上珈琲。
これまでは違う地域でコーヒーに関わっておられた川上さんですが、これまでのファンだけでなく、阪神御影周辺の地域の常連さんも増え、周辺のお店にも営業展開されており、今や地域の人たちから愛されるお店となっています。

mishoreのやさしいお菓子たち

川上珈琲の店舗内では焼き菓子の販売も行われています。
このお菓子を手掛けるのはmishoreの屋号で活動されている大下さんです。

「mishore(みしょーれ)」とは、「召し上がれ」という意味を持つ奄美大島の言葉。
奄美大島にルーツがある大下さんが、小さいころに「召し上がれ」と作ってもらったごはんやおやつのように、心穏やかになれるお菓子を作ることを大切にしたいという想いが込められた屋号です。

mishoreの商品は、大下さんの優しさや大らかさがそのまま形になったようなとっても優しいお菓子ばかり。
食材も安心、安全なものを使用されており、時期だけでなく産地にもこだわって作られています。

主に焼き菓子を中心に作られていますが、後にご紹介するケーキや、季節ごとの商品も、季節の果物やハーブなどがふんだんに使用されていて、お菓子と共にその時々の季節を味わえたり、あるいはその時々の季節を乗り越えられるような優しさを感じます。

「お菓子って、コーヒーと同じく、いやむしろコーヒー以上に嗜好品で、日常に+αとしてちょっとだけ特別なもの。絶対必要なものではないけれど、何かしんどいなぁと思うことがあったり、苦しいなと思う時、がんばろう、踏ん張ろうと思う時に、私自身もそうなんですけどお菓子や美味しいものを食べて、気持ちを切り替えたり、安らいだり、気持ちを支えてもらえたりするものだと思うんです。私の作るお菓子も、そうやって誰かのしんどいな、とか、がんばろう、と思う気持ちにそっと寄り添えたり、日々を支えられたらいいなと思って作っています」

私自身、大下さんのお菓子のファンで「本当に、その通りの恩恵をずっと受けています!」と頷きながらお話を伺いました。

基本的には川上珈琲の店舗内での販売と、百貨店やイベント出店を中心に営業展開されていますが、個別でのオーダーの受付も可能。
お一人で製造されていることもあり、個別オーダーご希望の際は10日前までにはご連絡をいただければとのこと。内容や食材、予算なども含めて相談の上でのオーダーとなります。ご希望の際はインスタグラムのDMからご連絡ください。

毎月第一週の週末、多くの人が訪れる月に1度の「お菓子の日」

毎月第一週目の週末には、mishore主催の「お菓子の日」が開かれます。
この日は開店から一日丸ごと、mishoreのお菓子をメインにコーヒーと一緒に楽しむことができる特別な一日。

百貨店などへの出張出店や、普段の店舗内販売の焼き菓子はテイクアウト商品がメインですが、この日は店内でコーヒーと一緒にイートインが可能です。
mishoreの代名詞とも言える、パウンドケーキやビクトリアケーキはもちろんのこと、クッキーなどの焼き菓子や、朝ごはんにもピッタリなスコーン、季節毎に仕入れた果物が丁寧に使われたケーキやカップデザートなど、その季節に応じたお菓子と出会うことができます。
イートインならではの生クリームが使われたお菓子や冷たいお菓子などが並ぶこともあるので、私自身もこのイベントを毎月心待ちにしています。

※写真は過去開催のもの

開催やその月々のメニューの詳細はインスタグラムをチェック!
人気で売り切れてしまう商品もあるため、気になるお菓子がある方はインスタグラムで数日前のアナウンスと共に開かれる予約フォームからの予約がおすすめです。

この日はもちろん通常通りコーヒーの購入やテイクアウトも可能です。

おわりに

今回は阪神御影駅近くのスペシャルティコーヒー専門店『川上珈琲』をご紹介させていただきました。

行く度に新たな出会いがある美味しいコーヒーを実際に試飲しながら選ぶことができたり、子どもが小さい私にとってはフラットな店内なのでベビーカーで入りやすかったり、優しくておいしいお菓子に出会うことができたり。

ゆとりある店内でコーヒーを頂きながら座っていると、他のお客さんや川上さんと自然に生まれる会話も心地よくて、居心地の良い大好きなお店です。

駅からのアクセスも良いこちらのお店。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

川上珈琲 店舗情報

住所:兵庫県神戸市東灘区御影中町1丁目9-15
アクセス:阪神御影駅から北へ徒歩3分
定休日:月曜日
営業時間:11:00~19:00
HP:
川上珈琲 https://kwkmcoffee.com
mishore  https://mishore.base.shop
SNS:
川上珈琲 Instagram https://www.instagram.com/kwkmcoffee
mishore Instagram  https://www.instagram.com/mishore__333