「好き」をカタチに 双子姉妹が叶えた夢のクレープ屋さん

こんにちは。エンカチライターのakkoです。
阪神甲子園駅から徒歩約5分。
阪神甲子園球場と甲子園筋を挟んだ、店舗が並ぶエリアの一角に、かわいらしい名前のクレープ屋さんがあります。
お店の名前は『ふたごのたまご』。
manamiさんとmegumiさん、双子姉妹が2024年11月25日にこのお店をオープンしました。
小さな店内から聞こえてくる、明るくてやわらかな声。
店頭で仲良く話す二人の様子を見ているだけで、思わずこちらまで笑顔になります。
クレープ一筋15年以上 本気の実力派コンビ

見た目や雰囲気の可愛らしさから、若い二人のチャレンジのように思われることもあるそうですが、二人は長年クレープ専門店で働き、技術も運営もきちんと積み重ねてきた経験があります。
二人とも大のクレープ好き。クレープ好きが高じて、学生時代にアルバイトで入ったクレープ店からそのまま入社し、長年一緒に働いてきました。
その後、ライフスタイルの変化にともない、一度はそれぞれの道を歩んでいた時期もありましたが、「今ならできる」と思えるタイミングが重なり、再び二人での挑戦を決意。
そして長年の夢だった「いつか二人でお店をやりたい」を叶え、『ふたごのたまご』をオープンしました。
レシピもお店づくりも、これまでの経験を活かして、とことん“自分たちらしさ”を追求しています。
店頭に立ちながらお店を切り盛りする日々ですが、前職の経験から自然と役割分担されているそうです。
「現場と経営、実際に得意分野が違うからこそ、お互いを支え合いながら運営できています」。
クレープはもちもち派 最後の一口まで幸せを感じられるように

「頭の中にクレープのアイデアが溢れすぎて、逆に減らすのが大変でした笑」
長年温めてきた何十種類ものメニューの試作の際には「クレープ愛が過ぎる!笑」と言われたほど。
「ちょっと多すぎたかも… っていうことで、少し減らしたんですけどね笑」と楽しそうに話す姿も印象的でした。
もちもちの生地にこだわったのも、もちもち生地のクレープこそお二人にとってずっと食べてきた大好きな味だから。
「しっとりしていてもべちゃっとしないように」「最後の一口までおいしく食べられるように」「食感に変化を持たせて飽きないように」
そんな二人のこだわりのクレープは、下の方までしっかり具材が入っており、食感や味の変化も楽しめる「一つで盛りだくさん!」な、満足感とサプライズが演出された仕上がりに。
まさに、“クレープに人生をかけている”と言っても過言ではないほどのこだわりを感じます。
メニューは30種類以上! ドリンクメニューも豊富 季節限定メニューは外せない


道の向かいにある阪神甲子園球場にちなんだ『甲子園クレープ』
タイガースカラーのロールケーキや、ボールをかたどったマカロン、バットをイメージしたチョコソースなど、遊び心がたっぷり詰まった一品です。
娘は定番の『バナナチョコ』、私は『アールグレイシュガーバター』をオーダー。
生地が本当にもっちもちで、最後までしっかり具材が詰まっていて、大満足です!
季節限定クレープも見逃せません。
この時期は『抹茶シュガーバターのブリュレ』が登場しています。
ただでさえメニューが豊富で迷ってしまうのに、限定クレープも食べたい…!と思うと、甘いものは控えないといけないお年頃なのに、つい通ってしまいそうです。
(我が家とららぽーと甲子園のちょうど間にあるので、いつでも立ち寄れてしまうのです)
クレープをきっかけに交流が生まれる場

オープンから少しずつ地元の人たちに親しまれ、常連さんが顔を出す地域のおやつスポットに。
最近では、「ここのクレープ目当てで来たんです!」と遠方から訪れるクレープ好きの方や、「野球の前には絶対寄る!」というファンも増えてきました。
お店での接客もまた、お二人が大切にしていることのひとつ。
テイクアウト用の小さな小窓と、イートインできるカウンタースペース。
「お客様が会話を楽しんでリフレッシュして帰ってくれるのが嬉しい」と話すように、まるで小さなカフェバーのような温かい空気感が流れています。
「クレープ屋さんって、カウンターで手渡すスタイルが一般的ですが、私たちはお客様とのコミュニケーションを大切にしたいと思って、イートインスペースは絶対作ると決めていました」。
お客様同士がカウンターで笑顔を交わし、いつの間にか会話が始まる──
そんな人と人がつながる空間を作ることも、二人が思い描いていたお店のカタチです。
クレープで日常に寄り添う幸せを届けたい

「よく“クレープが好きで始めたんですね”って言われるんですけど、実は私たち、もう人生の半分くらいクレープのこと考えてるんです笑」
そんな冗談めかした一言の中にも、クレープへの真っ直ぐな想いがにじみ出ています。
「私たち自身が双子であること、そしてもう一つ、卵を割った時に黄身がふたつだったら──なんだかラッキーで嬉しい気持ちになりますよね。クレープを食べるのって、そんな日常の中のちょっとした幸せだと思うんです。だからこそ、一口食べた時に“ああ、幸せだな”って感じてもらえたら嬉しくて」
店名の由来を語ってくれたお二人の、ふんわりとした雰囲気の奥にあるのは、クレープへの深い愛情と、お客様一人ひとりへのやさしい眼差し。
ボリュームたっぷり、もちもちの生地に、最後の一口までぎっしり詰まった具材。
見た目にも楽しく、ひと口目に驚き、ふた口目でほっこりして、食べ終わる頃にはまた来たくなる──
そんな『ふたごのたまご』のクレープが、これからもたくさんの人の日常に、ちいさな幸せを運んでくれますように。

住所:兵庫県西宮市甲子園七番町20‐2 明和マンション1階
電話:090-3285-9474
営業時間:11:00~19:00
定休日: 不定休(Instagram等でご確認ください)
アクセス: 阪神甲子園駅より徒歩約5分
公式Instagram