沿線お役立ちコラム

日本初ボーンブロス工房『KUON ODASHI LABORATORY』@甲子園

目次

骨のおだし=ボーンブロスをご存じですか?

エンカチライターのakkoです。
「ボーンブロス」って、聞いたことがありますか?
これは、牛や鶏、豚などの骨をじっくり時間をかけて煮込んで作るスープのこと。コラーゲンやミネラル、アミノ酸がたっぷり含まれていて、海外では「飲む美容液」なんて言われることもあるほど、健康にいいと注目されているんです。海外では古くから骨を煮込んで出汁を取る文化がありますが、日本ではまだ馴染みが薄い存在です。

「このボーンブロスを、日本の食文化の一つにしたい」。そう話すのが、阪神甲子園にある日本初のボーンブロス専門工房『KUON ODASHI LABORATORY(クオン オダシ ラボラトリー)』のオーナー、石本雅代さんです。阪神甲子園球場から西側へ徒歩約6分の位置に、2022年4月29日にオープンしました。

アパレル業界からボーンブロス研究家へ オーナーの挑戦

『KUON ODASHI LABORATORY』を切り盛りする石本さんは、もともとアパレル業界で働いていました。海外出張が多く、忙しい日々の中で、食べることが大好きで、食にはお金をかけて、美味しいものを食べてきたという自負がありました。にもかかわらず、体調は優れず、体を壊した経験から、お金をかけた美味しいと言われる食べ物が、必ずしも、健康な身体を作るものであるわけでないと感じたそうです。

出張先の韓国では、よくスープ専門店に立ち寄っていたそう。店頭では大きな鍋でぐつぐつと煮込まれたスープが並び、朝食や夕食の一品として、ごく自然に提供されていました。それはまるで日本の味噌汁のように、日常の食卓に溶け込んでいたのです。そして、そのスープこそが「骨のスープ」、ボーンブロスでした。出張中に何度もこのスープを口にするうちに、慣れない外国での仕事に追われる日々にもかかわらず、不思議と疲れが残らず、体が軽く感じられることに気付いたそうです。

「食べたもので体は作られる」。そのシンプルな事実を改めて実感し、食の大切さを意識するようになった石本さんは、「日本でも、もっと手軽に栄養を摂れる食事を広めたい」と決意。独学で学びながら、ボーンブロス専門店をオープンしました。

体に優しく 環境にも優しく こだわりの素材と製法

ボーンブロスの命ともいえる「骨」は、ホルモン剤・抗生剤不使用の牛の骨や、国産有機牛の骨などを厳選。素材にはこだわっているそうです。
日本では日常的に食用として利用されていない動物の骨やガラを活用することで、食品ロス削減にもつながる仕組みにも取り組んでいます。「体にいいだけでなく、環境にもやさしいスープを届けたい」。石本さんのそんな思いが込められています。

石本さんが特に響いたのは、食用として使われないはずの骨が、こんなにもおいしく、しかも体に良いものへと生まれ変わること。「肉を食べれば必ず出る骨を、捨てたり、食用以外で使われたりするのではなく、栄養たっぷりのスープにできる。それってすごく価値のあることだと思うんです」と話してくれました。

「栄養」だけでなく「おいしさ」も追求

当初は、「栄養価の高さ」を前面に出していました。でも、研究を続けるうちに、「やっぱり、おいしくなければ続かない」ということに気付いたそうです。

そこで、アミノ酸スコアの研究や食材の組み合わせを試しながら、どんな人にも受け入れられる、心から「おいしい」と思えるボーンブロスを追求。まさにその名の通りボーンブロスの研究です。日々改良を重ね、風味豊かでほっとする、でもだしの味わいをしっかり感じられるボーンブロスを生み出しています。

たっぷり手をかけ時間をかけたボーンブロスを自宅で手軽に ペット用も展開、店頭やECで販売

『KUON ODASHI LABORATORY』では、店舗でのテイクアウト販売に加えて、真空パック&冷凍保存による通販も行っています。

「忙しい日でも、温めるだけで手軽に栄養が摂れるように」と、そんな願いを込めて、家庭でも楽しめるボーンブロスを提供。湯煎で数分温めるだけで、滋養たっぷりのスープが味わえます。

ペット向けのボーンブロスも展開し、大切な家族であるワンちゃんやネコちゃんにも安心して与えられ、健康維持や水分補給になると評判だそうです。

メディアでも注目 体調不良や食欲不振の方にも栄養補給におすすめ

テレビの情報番組で紹介され、「食欲がなくてもこれなら飲めるかも」と大阪から買いに来た人も。

食欲が落ちたときや、栄養補給に良いと言われるボーンブロスは、人にとってもペットにとっても健康を支えられる一つの選択肢になると思いました。

ボーンブロスを日本の食文化に

石本さんが情熱をかけて日々研究を重ねながら目指しているのは、「ボーンブロスが、日本の食文化の一つになること」

朝の味噌汁のように、毎日の食卓に自然と並ぶような存在になれたら…。そんな未来を思い描いています。

「ボーンブロスがある生活」が、もっと当たり前になる日を目指して。
石本さんの挑戦は、まだまだ続いていきます。

KUON ODASHI LABORATORY(クオン オダシ ラボラトリー) 店舗情報

西宮市甲子園網引町4-20
0798-47-5151
営業日:金・土・日、11~17時
ボーンブロスの製造・テイクアウト販売、オンライン販売もあり

公式サイト
オンライン販売サイト
公式インスタグラム