沿線お役立ちコラム

【災害への備え】市民参加型「帰宅困難者対策訓練」@ホテルオークラに参加してみた

もしも災害が発生して、電車が止まってしまったら… 急いで帰る? 帰らない?

みなさん、こんにちは!
阪神沿線在住歴17年(神戸在住歴は40年)のチアフルライターひろちゃんです。

令和6年1月1日に発生した能登半島地震により被害に遭われた皆さまに、心からお見舞いを申し上げます。
みなさまの安全と一日も早い復旧をお祈りしています。

2011年3月11日に発生した東日本大震災では、公共交通機関が停止し、首都圏で多くの帰宅困難者が発生しました。
もしも大地震などで電車が止まってしまった場合には、大阪や神戸の都心部では多くの帰宅困難者が発生します。

災害発生時には、企業や事業所、学校、商業施設などでは、「安全な場所からむやみに移動しない、させない」ことで帰宅困難者の発生を抑えることが最も重要なのだそうです。

駅前などに多くの人が集中することで、“群衆なだれ”が発生し、帰宅困難者が直接被害を受けるほか、被災者の救助・救急活動が妨げられる「二次災害」が発生する可能性があるからです。

つまり、お仕事や学校、お買い物など、災害発生時に都心部に居た場合には、無理して帰ろうとせず、安全な場所に移動して、身の安全を確保することがたいせつなんですね。

「STOP!一斉帰宅」が合言葉!神戸市の「帰宅困難者対策訓練」に参加してみました

神戸市では、三宮駅の周辺で、災害時に行き場のない人を滞在させることにご協力いただける施設(一時滞在施設)の登録を進めています。

1月24日に開催された、一時滞在施設協力事業者である「ホテルオークラ神戸」で、様々なイベントを楽しみながら参加できる「帰宅困難者対策訓練」に実際に参加してみたので、ご紹介したいと思います。

参加費や事前申し込みなどは不要で、どなたでもご自由にご参加いただける訓練でした。
会社単位での参加も大歓迎だそうですよ。

災害時を想定して、阪神電車の神戸三宮駅から一時滞在施設まで、歩いて移動してみます

災害時、電車やバスなどの公共交通機関が使えなくなった場合を想定して、一時滞在施設まで、歩いて移動してみます。

スマホ(神戸市の帰宅困難者対策オペレーションシステム)を使って、一時的に滞在できる施設(一時滞在施設)を探します。
今回は訓練なので、「ホテルオークラ神戸」だけが検索結果で出てきます。
利用人数や簡単な条件、連絡先などを入力し、施設の予約ボタンを押して、手続きは完了です。

比較的大きな道路を通って、ついでに広い公園などの緊急避難場所(命を守る事を最優先に災害の危険から逃れるための場所)を確認しながら歩きました。

みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園)のトイレや水道をチェック!

神戸市は、1995(平成7)年1月17日に、阪神・淡路大震災の災害に見舞われました。
大震災を経験した都市の経験や教訓を後世の人々に継承するため、「神戸震災復興記念公園」が整備されました。

三宮から徒歩約15分、「みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園)」は、災害時には避難地になる広々とした芝生広場や、災害用仮設トイレ、備蓄倉庫などを備えた大きな公園です。

阪神沿線の800以上の公園を、トイレや水道の有無など、様々な条件で検索できる「公園ガイド」もぜひ参考にしてみてください。

ホテルオークラ神戸がある、メリケンパークを目指して歩きます

この日は寒波到来の影響でとっても寒かったのですが、明るい陽射しのもと、普段どおりの自分の歩行速度で歩きました。

(あとから、スマホの記録や手持ちの時計などで、歩くのにかかった時間と距離を確認すれば、自分の歩くペースや、実際に移動にどのくらいかかりそうか、把握することができます。)

歩いていて景色がいいのと、ついつい近道になるルートを選んで歩いてしまいましたが、あとになって、“実際に災害が起きた場合には、こんな海の近くを通るのは危険だから避けよう”と思いました。

メリケンパークに到着!! 「神戸港震災メモリアルパーク」にも立ち寄ってみて

阪神電車の神戸三宮駅から(写真撮影などをしながら)徒歩で約30分、メリケンパークに到着しました。

メリケンパークには、阪神淡路大震災によって被災したメリケン波止場の一部(岸壁60m)をそのままの状態で保存し、見学できるように整備したエリア(神戸港震災メモリアルパーク)があります。

神戸港の被災の状況、復旧の過程などを記録した模型や映像、写真パネルなども展示されていて、震災の凄まじさを間近に見て、肌で感じることができます。

2024年春にリニューアルオープン予定の神戸ポートタワーや、BE KOBE」モニュメントがあるメリケンパーク内の東側岸壁にあるので、ウォータフロントを散策するときに立ち寄ってみてください。

ホテルオークラ神戸の会場で、一時滞在施設での受け入れ手続きを理解しました

「帰宅困難者対策訓練」の会場である、ホテルオークラ神戸の3階へ行ってみると、訓練用の受付が設けられていました。
私のほかにも、続々と参加者の方々が到着しています。

スマホアプリで予約しておいた画面のQRコードを受付で見せて、ホテル側にスキャンしてもらうことで、施設の利用手続き(の訓練)は完了です。
実際に使い方が理解でき、災害時に利用するときのイメージを持つことができました。

訓練の会場では「防災」に関する企業などのブースが

ホテルオークラ神戸の会場では、「防災」に関するいくつかの企業がブースを出展されていました。

こちらの「コープこうべ」のブースでは、いざという時の備えとして、コープこうべ独自の商品が紹介されていました。

これらの商品は、コープこうべの各店舗や宅配サービスで購入することができます。

災害時や緊急時のためだけに、専用のものを揃えておく、というよりも、いざという時にも使えるものを、普段の暮らしの中で使いながら、補充を繰り返していく「ローリングストック法」が紹介されていました。

私も一家4人の食事や暮らしを守る主婦として、こうした意識も持ちながら、無理なく家庭でできる災害への備えを続けていこうと思いました。

試供品ももらい、有用なお話がたくさん聞けて、参加して良かった!です

ご紹介したコープこうべのほかにも、地元神戸の会社・QBB(QBB(六甲バター株式会社))や、ALSOK、神戸市などのブースがあり、防災関連の試供品がもらえたり、防災に関するお話をお聞きすることができました。

メリケンパークから阪神電車の西元町駅まで再び歩いて帰りましたが、いつもどおりに当たり前のように運行している電車に乗って、あらためて公共交通機関のありがたさを実感しました。

文/チアフルライター ひろちゃん