沿線お役立ちコラム

全国巡回中、関西はここ!〜さくらももこ展 神戸ゆかりの美術館〜

こんにちは。

美術館大好き、漫画もどっぷりちびまる子ちゃん世代のチアフルライターchicaです。

今回は神戸ゆかりの美術館で開催中の「さくらももこ展」に行ってきました。

 

阪神魚崎駅から六甲ライナーに乗り換えて5分。アイランドセンター駅で降りると見えてくるUFOのような近未来的な建物が神戸ファッション美術館と神戸ゆかりの美術館です。

六アイに来たのは久しぶりですっかり美術館の様子も変わったのだなあと眺めつつ、壁面にどーんと飾ってあったさくらももこ画の垂れ幕の前に立って、しみじみと展覧会のムードに浸ります。

懐かしい! 見入ってしまう漫画原稿の数々

美術館へ入るとコインロッカーに荷物を預けて、身軽な状態で作品と向き合います。

展示室の構成は作者の生い立ちから。

漫画家のさくらももこは静岡県清水市生まれ。八百屋の次女に生まれたさくらは3歳の頃から絵を描くのが大好きで、勢い余って家のふすまにも絵を描いてしまったエピソードも。

小学生の頃に生涯の友となるたまちゃんと出会い、中学生の時は男嫌いでさっぱりとした生活を送り、そして高校生になる頃にはもう漫画家になろうと決めていたそうです。

もともと作文を書くのが得意だったさくらはエッセイ漫画を描くことを思いつき、当時人気のあった漫画雑誌、集英社の「りぼん」に投稿活動を開始し、入選の常連となります。

 

経歴をたどりながら、さくらももこの作品がずらりと並びます。

やはりワクワクするのは漫画の原画を鑑賞できること。

漫画のコマ割りやセリフの写植、スクリーントーンの貼り方や墨入れなどアナログ世代にはしみじみと感慨深く見入ってしまう原画の数々。

貴重な原画なので美術館では写真は不可で、お見せできないのが残念です…!

ついに登場! 国民的アイドルちびまる子ちゃん

さくらももこは順調にエッセイ漫画の掲載を重ね、そしてついに1986年に漫画「ちびまる子ちゃん」の連載がスタートします。

あの素朴なタッチの「ちびまる子ちゃん」が登場した衝撃はリアル世代で小銭を握りしめて毎月「りぼん」を購読していた私は今でもよく覚えています。

当時の少女漫画と言えば、目にお星様がたくさんあるキラキラしたスラリ美男美女の画風が多かった中で、ちびまる子ちゃんのように二頭身のシンプルな絵にまるで絵日記のような等身大の小学生が出てくる読み切り漫画は新鮮で、いつも笑い転げて読んでいました。

 

そして展覧会場には、雑誌「りぼん」の付録の展示も。

思わず「わー!懐かしい!」と声を上げてしまいそうなほどよみがえってくる淡い記憶。

持っていたなぁ、これ。

まるちゃんのレターセットやノート、カルタや応募者全員大サービス。

 

幼い頃、毎月毎月楽しみにしていた付録や連載漫画。今は跡形もなく手元になくなってしまったものでも、美術館という場所ではこういったものがきちんと保存され展示されている。

記憶は残り、感覚は生きている。

それが美術館に足を運ぶ価値でもあります。

文章もうまい エッセイストとしてのさくらももこ

そして、さくらももこという作家においてやはり欠かせないのがエッセイストという側面。ベストセラーになった

「もものかんづめ」「さるのこしかけ」「たいのおかしら」などのエッセイ三部作は学校の図書館にもあったからよく読んだものです。

 

展示では実際に原稿用紙に書かれたさくらももこのエッセイが並んでいてついつい面白く読み込んでしまいます。

この人はやはり日常の小さなことや何気ないふとしたエピソードを切り取って表現するのがうまく、時に切なく、時におかしく、奇をてらわずに最後まで読ませる文章が綴られています。

まるで小話でも聞いたような充足感があるエッセイを堪能したあとは、おなじみの色彩豊かなさくらももこの原画をじっくりと鑑賞しました。

細かいところも丁寧に色鉛筆で描かれていて、定規を使って描いた線は一切なく、フリーハンドの線が作品にほのぼのとした柔らかさを与えています。

作品は永遠に生き続ける

後半の展示ではコジコジの漫画原画の展示のほか、生き物を慈しみ、子供の成長を楽しみ、時にユーモラスに、時に淡々と、万物全てを興味深く観察した作家としてのさくらももこを感じました。

 

やはりもっと多くの作品を見たかった。若過ぎる、早すぎる死が残念です。

 

最後に小さな額に飾られたたくさんのまるちゃんの絵がありました。

可愛くて素直でお調子者のまるちゃん。

誰しもが経験した子供時代のおもしろ可笑しいエピソードをまるちゃんを通してさくらももこは表現してくれました。

まるちゃんはさくらももこ自身であり、かつての等身大の少女達の姿でもあります。

そのキャラクターを通して、さくらももこの作品は永遠に生き続けています。

 

さくらももこ展は神戸ゆかりの美術館で12/28までやっています。

会場に行けば、またそんな子ども時代を思い出せます。

懐かしさやユーモアを感じるさくらももこの漫画を読みながらまたゆっくりと懐かしい世界に浸ってみませんか。

「さくらももこ展」 概要

「さくらももこ展」

神戸ゆかりの美術館

神戸市東灘区向洋町中2丁目9−1

12月28日まで開催中

さくらももこ展 公式サイト:https://sakuramomoko-ten.com/

 

おまけ ランチはここで 美味しい洋食屋さん

美術館を堪能したあとは、徒歩5分の洋食屋さんで美味しい海老フライやオムライスはいかが。

この日の日替わりランチはこのボリュームで900円!

とっても美味しくて、美術館も含めてここまで来た価値がありましたよ〜。

 

「れすとらん井上さんの手造り」

神戸市東灘区向洋町中5-15 マーケットシーンリバーモールウエスト 2F

店舗情報はこちら

 

文/チアフルライター chica

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