挑戦と喜びを共にした衣装たち
みなさんこんにちは！ダンス（見るだけ）担当、チアフルライターの甲斐千代子です。3人組の音楽ユニット、Perfumeが着用してきた衣装を紹介する特別展「Perfume COSTUME MUSEUM」が兵庫県立美術館で開催中です。
あ～ちゃん、かしゆか、のっちによるPerfumeは、2000年に広島で結成。2005年にメジャーデビューを果たします。2007年の「ポリリズム」でブレイク。魅力的な楽曲、ダンス、最先端技術を駆使した演出で注目を集め、日本でテクノポップというジャンルの大衆化に最も成功したユニットです。その活動は国内にとどまらず、世界中に多くのファンを持ち、現在も第一線で活躍を続けています。
本展覧会は、衣装についての詳細な解説がなされた『Perfume COSTUM BOOK 2005-2020』を起点に、厳選された衣装177着を展示しています。
開催に先立ち記者内覧会が開かれ、Perfumeのメンバーも登壇しました。（顔小さ～い。ほそ～い。オーラがすご～い）
あ～ちゃん、かしゆか、のっちのコメントを交えながら、本展覧会の見所などをご紹介します。
芸術性と機能性の共存
第1章は「近未来型の挑戦者」（2005年～2011年）。
初期の衣装を手掛けた中澤研は、メンバーそれぞれの魅力を引き出すために、あ～ちゃんはひざ丈、かしゆかにはミニ丈、のっちにはパンツスタイルを提案。3人の衣装の基本形を作り上げました。
第2章は「止まらない進化」（2012年～2015年）
活動が活発になり、衣装が独創的になっていく時期。幾何学模様のデザインは近未来的なイメージを与え、日本古来の甲冑から着想を得たシルエットに、折り紙のようなプリーツの装飾など、衣装は楽曲の世界観を支え、演出の中で大きな役割を担っていきました。
ビジュアルという芸術性と、ダンスユニットのための動きやすさという実用性・機能性を兼ね備えた衣装たちはどのような発想から生まれ具現化されてきたのか。この章では、型紙やデザイン資料が初公開。 衣装制作に関わるスタイリストやドレスメイカーの仕事を紹介しています。型紙に書き込まれたメモにもご注目下さい。ちなみに工房での制作には1着240時間はかかるそうです。
また、衣装の友衣で作られたあ～ちゃんのポニーテールの髪留めも展示されています。（これが可愛いんだ♡）
第3章は「『未来』を超えて（2016年以降）
2016年以降、有機的な曲線やドレープの使用により、それまでのグラフィカルなデザインやミニ丈と言った衣装の『定番』が覆されていきます。
第4章は「ステージに立つの」
ファンとのつながりを直接感じられるライブを大切にする3人。そのライブで使用される衣装の特集です。（この章のみ、写真撮影可能です！譲り合っての撮影をお願いします）
3人が選んだお気に入りの衣装も展示。衣装にまつわる思い出とお気に入りのポイントがコメントされています。
圧巻の177着。ちなみに私は、この白いモフモフ衣装が大好きです。
愛 自分たちの結晶 美術品
布や素材、体に沿うように入れられた細かい切り替え、布の厚みなど、衣装を間近で見られる貴重な展覧会。
Perfume3人の、会場を回った感想は…
かしゆか「保管している状態からお客さんに見ていただける状態まできれいに復元してくださったり、セクションごとに分けてPerfumeの歴史をたどってくださったりと愛を感じました。たくさんの方の愛でできた展示だと思うので是非多くの方に見ていただきたいです」
あ～ちゃん「衣装を作っているときはその時その時のベストを尽くしてきた。私たちの『結晶』みたいなものが飾られている姿を見ると、あの時こうだったなあとか、くやしかったなあ、うれしかったなあとかいくつのもの思い出がよみがえってきて、ぐっとこみあげてくるものもあった。私たちがやってきたことはこういう衣装にも刻まれていることに気づかされる展示でした」
のっち「時代時代、ともに歩んで戦ってきた分身のような存在。そんな大切な存在が、このように美術品として飾ってもらっているのをみて感慨深かったです。ステージに立っているPerfumeを見ているお客さんはこういう気持ちなんだと、華やかだし存在感もすごいしと、改めて感じました」
Perfumeからのメッセージ
そして、Perfumeからのメッセージです。
かしゆか「私たちの歴史が詰まった衣装展、それぞれ個性が出せる部分を衣装が担ってくれている。色々な衣装を着ているんだなとか、テレビとは印象が違うなあとか、色々な発見があると思います」
あ～ちゃん「昔からの衣装をほとんど保存してあって、保存するのもお金がかかって、倉庫のお金もかかるし、一着一着うん百万もかかって作ってあって、お金だけじゃなくそこにものすごい人たちが携わってこだわりぬいたアート作品。私たちのカケラである衣装を心から愛して大切に思ってくれている人がたくさんいること。色々な仕事があるんだなあと興味を持ってもらえるきっかけとなったらいいなあと思っています」
のっち「4章に分かれていて、その転換点に興味を持った。『ここストレッチ素材なんじゃ』とか、生地の違いなども近くで見てほしい」
メンバー3人の存在とパフォーマンス、楽曲、衣装、演出、そして大勢のスタッフの支えがあってこそのPerfume。その歴史を衣装から感じ取ってみてください。
SNSで投稿しよう！ お土産も忘れずに！
会場はとにかく華やかな雰囲気。間近で布の質感や厚み、細かいタックが入っている様子など、詳細に見ることができます。特に第4章は写真撮影が可能です、SNS投稿キャンペーンも実施されているので、あなたのお気に入りの衣装をパチリと撮って、プレゼントをゲットして下さい（抽選で100名に当たるそうです）
会場外のショップには、キャプションにはない解説も多く掲載されているカタログ、Tシャツやエコバッグ、ポーチなどが並びます。是非手に取ってみてください。
特別展「Perfume COSTUME MUSEUM」は11月26日（日）まで
関連イベント情報もお伝えしておきます。
◆学芸員によるレクチャー
10月21日（土）15時～15時45分
会場 レクチャールーム
定員60名（先着順）
◆ミュージアムボランティアによる解説会
会期中毎週日曜日11時～11時15分
会場：レクチャールーム
定員：60名（先着順）
詳細は公式HPでご確認ください。
特別展「Perfume COSTUME MUSEUM」
会場：兵庫県立美術館
会期：2023年11月26日（日）まで
開館時間：10時～18時（入場は17時30分まで）
休館日：月曜日 ※ただし10月9日（月）は開館 10月10日（火）は休館
兵庫県立美術館 || パフューム コスチューム ミュージアム
文／チアフルライター 甲斐千代子
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