メトロタウンの中央広場「metro+(メトロプラス)」で七夕イベント
神戸在住、レトロ好きのチアフルライターやまさんです。今年の3月24日、阪神高速駅―新開地駅間をつなぐ全長700mの地下街「メトロこうべ」の中間通路が30年ぶりにリニューアルされ、新しいコミュニティスペース「metro+(メトロプラス)」が誕生しました。metro+では7月1日から7日まで七夕イベントが開催されています。やまさんも早速短冊にお願い事をしに行ってきましたよ。
高速神戸駅からメトロこうべへ
高速神戸駅の東改札口。左側はJR神戸線やハーバーランドへの連絡通路、右側が新開地駅へと続く地下街メトロこうべです。メトロ神戸は3つのセクションに分かれており、高速神戸駅側に「神戸タウン」、中間に「わくわくさんぽ道」と呼ばれる片道700mの通路と中央広場「metro+(メトロプラス)」、新開地駅側に「新開地タウン」があります。
早速「メトロこうべ 七夕イベント」のポスターを見つけました。
新開地ってどんな街? 「わくわくさんぽ道」を歩けばわかります
新開地タウンを過ぎると「メトロこうべ昔なつかしわくわくさんぽ道」を彩る長~~い壁画が。この壁画は2019年のリニューアル時に、神戸で活躍中のイラストレーター、都あきこさん、もふもふ堂さんのお二人により描かれました。この壁画には1930年頃から現在までの神戸の歴史が時系列で描かれており、メトロこうべの運営を行なっている神戸高速鉄道の歴史も併せて理解できるようになっています。さんぽ道には古書店も並んでいます。
神戸高速鉄道株式会社は、神戸市中心部にそれぞれ独自のターミナル駅を持っていた阪急電鉄・阪神電鉄・山陽電鉄・神戸電鉄の4電鉄を連絡する鉄道として1968年に開業した鉄道会社です。
4電鉄を連絡する鉄道路線の構想は、1946年策定の「神戸市復興基本計画」に始まります。戦後復興計画として神戸市電が担っていた市街地輸送の高速化・大容量化を、民間鉄道会社4社(阪急、阪神、山陽、神鉄)を活用して実現したい神戸市と、当時の神戸市中心部であった湊川公園付近に路線を延伸したい4社の希望が一致、1948年に建設に向けた合意が成立し、1958年に神戸市、阪急・阪神・山陽・神鉄、その他の地元企業が出資する第三セクターの鉄道会社として神戸高速鉄道株式会社が設立されました。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』神戸高速鉄道
同社は4社の鉄道を結ぶハブとして、また鉄道会社としては極めて珍しい鉄道車両・乗務員を持たない会社として1968年4月に鉄道の運行を開始しました。そして同年9月、車両の走るトンネルの上にメトロこうべも開業しました。
七夕イベント会場metro+(メトロプラス)で短冊にお願い事を書こう
中央広場、metro+(メトロプラス)に到着しました。metro+とはフランス語の「地下鉄」と「広場」を組み合わせた言葉で、神戸市民による一般投票で決まったそう。メトロこうべ開業後、約30年ぶりの大規模リニューアルにより今年3月に完成しました。木漏れ日をイメージした大型円形照明が新設され、明るい空間へと生まれ変わりました。
早速短冊に願い事を書きましょう。
七夕に願い事をするのは、元々伝説の織姫にあやかって、女性が機織りや裁縫の上達を願う風習があったことに由来があります。現在も裁縫だけでなく、書道や芸事の上達を願う行事として続いています。
この七夕フォトスポットで短冊を笹に結びます。この竹筒はわざわざ本物を切り出してきたそうですよ。上に架かっている帯やキラキラした紐飾りは織姫をイメージしたようでもあり、天の川をイメージしたようでもあり、幻想的な感じです。リニューアル前、この場所は「星の広場」と呼ばれ、壁や天井に星が描かれていたこともあるそうです。皆さんの願い事が書かれた短冊は7月8日にメトロこうべの近くにある湊川神社でご祈祷・お焚き上げをしてもらい、その様子の写真が後日metro+に展示される予定です。また、この七夕フォトスポットのデコレーションは7月18日までこのまま残しておくそうです。
7月1日と2日に限り、フォトスポットで撮影をして、「#七夕」と合わせて「#メトロこうべ」か「#metroプラス」のハッシュタグをつけてSNSにアップすると、受付でメトロこうべ商品券200円分をいただくことができます。
この商品券は新開地タウン・神戸タウンの利用可能店舗で使うことができます。
metro+にはストリートピアノ、ダンスなどの練習ができる大きな鏡、ちょっとした休憩に利用できるベンチがあり、コミュニティスペースとして、人々が思い思いにくつろいだり楽しんだりできるよう配慮されています。
新開地では毎年、湊川公園、新開地商店街、ミナエンタウン、メトロこうべなどの新開地全体を使って神戸最大の野外音楽祭「神戸新開地音楽祭」が開催されています。コロナの影響で一時中止されていましたが、3年ぶりの開催となった今年の音楽祭で、メトロこうべには「メトロ新開地ステージ」「metro+ステージ」の2ヶ所にステージが設けられ、metro+が早速イベントスペースとして活躍しました。このイベントにイラストレーターの都あきこさん、もふもふ堂さんのお二人も一緒に出演され、演奏を披露したそうです。metro+では今年の冬にもクリスマスコンサートを開催する予定だそうです。
新開地は戦前まで「東の浅草、西の新開地」と呼ばれるほど映画、ジャズ、演芸などのエンターテイメントが栄えた街です。現在も大衆演劇場の「新開地劇場」、上方落語の定席・演芸場「喜楽館」、神戸らしい文化芸術の創造・発信拠点として創設された「神戸アートビレッジセンター」があり、かつての新開地の賑わいをアートの力で復興させようと頑張っています。metro+もその一翼を担う場所として設計されたことがわかります。この場所から未来のアーティストが誕生するかもしれませんね。
metro+の両サイドに続く柱にあるこの細長いイラストは、神戸市に点在する観光スポットや風物を描いたものです。
イラストの説明が掲示されていました。新開地方面の柱には演芸場の喜楽館、土木遺産の湊川隧道、大輪田泊などが、神戸方面には神戸ポートタワー、北野異人館、神戸空港と明石海峡大橋などが描かれています。
metro+のある中間通路には1971年にオープンした老舗のメトロ卓球場があり、いつもお客さんで賑わっています。オープン当時は神戸市内でも最大規模の卓球場だったそうです。メトロ卓球場はmetro+よりも早い2018年にリニューアルされました。
こちらはわくわくさんぽ道の新開地駅側です。壁にはクイズやトリビアがたくさん。お子さんと一緒に遊んだり学んだりしながらゆっくり散歩することができます。
これはもふもふ堂さんによるトリックアート。懐かしい神戸市電の走る神戸の街並みが描かれています。
レトロな飲食店街「新開地タウン」
こちらは新開地タウン。昭和レトロ感溢れる庶民的な飲食店街が並んでおり、昼呑みもできます。喫茶店もあるのでちょっとした休憩にも便利です。
ピロシキで有名な「よつばや」さんもあります。生活雑貨店の多い神戸タウンでも、今後飲食店を増やす予定だそうです。七夕イベントのついでに新開地タウンや神戸タウンも覗いてみてくださいね。
メトロこうべ七夕イベント情報
開催期間:7月1日~7月7日
開催場所:メトロこうべ中央広場「metro+」
最寄駅:高速神戸駅または新開地駅
神戸タウン・新開地タウン情報
営業時間:10:00~20:00(飲食店は21:00)一部店舗を除く
定休日:毎月第3火曜日(12月は営業)
※その他不定休あり
文/チアフルライター やまさん