落語ユニット「五楽笑人」(ごらくしょうにん)が阪神電車内で盛り上げ 観客交え大笑
こんにちは、落語好きチアフルライターのティセです。コロナ禍では、毎週ラジオで噺を聴いていましたが、やっと生で落語を楽しめるようになってきました!
5月14日、阪神電車と上方落語家がタッグを組み「笑いの電車」として走る電車内で落語を披露しました。しかもこれ、#ほっとはんしんプロジェクト「阪神グループでなんとかなりそうな夢 大募集」の一般応募から選ばれた企画なんです。
同電車の終着地である甲子園駅のプラットフォームでは、大喜利を披露。ここは寄席だったかしら?と錯覚するほどの大盛り上がりでした。
同イベントに参加したレポートです!
特別車両「笑いの電車」が阪神大阪梅田駅から甲子園駅まで貸切運行
阪神大阪梅田駅に「貸切」と表示された笑いの電車が到着すると、車内からは、出囃子が流れ、車吊り広告は全部笑いの電車一色!
車内の広告エリアは、落語ユニット五楽笑人のポスターがあちこちに掲示されるという、凝った作り。笑福亭鉄瓶(しょうふくてい てっぺい)さんいわく「我々からは一切要望を出していなかったんですが、ノリのいい阪神電車さんがこんなにも素敵な車両にしてくださった!」と歓喜するほど。たった1回だけのイベントにも関わらず、車両丸ごと寄席仕様にしてしまう、徹底した車内装飾なんです。
写真:五楽笑人ポスターが全車両に掲示
笑いの電車には、五楽笑人と当選倍率20倍の中から抽選で厳選された40名と共に特別列車に乗り込みました。
五楽笑人がカラフルな着物と車掌帽姿で登場! まるでスーパー戦隊
写真:笑福亭鉄瓶さんが参加者に挨拶する様子
「五楽笑人」とは、笑福亭鉄瓶さん、笑福亭喬介(しょうふくてい きょうすけ)さん、笑福亭生寿(せいじゅ)さん、桂咲之輔(かつら さきのすけ)さん、笑福亭呂好(ろこう)さん の5名で結成した松竹芸能の上方落語家ユニット。今あぶらがのっているアラフォーの実力派ばかりです。
5色のカラフルな着物と車掌帽姿の出で立ちで車両に乗り込むと、アイドルのように、参加者から拍手で迎えられ、挨拶とイベントの流れを解説しました。
最年長の鉄瓶さんが、最後尾車両の車掌マイクを使い落語「ちりとてちん」を披露しました。
今回の高座は座布団から、甲子園駅に向かって動く阪神電車の座席に変え、噺の中にさらりと阪神電鉄の歴史や成り立ちを交えたアレンジバージョンで演じると、拍手が湧き起こりました。
この車掌室のマイクはコツがいるようで、サイドのボタンを親指でグッと力強く押すとマイクがオンになり各車両に放送が流れる仕様。噺の途中親指の力尽きかけた鉄瓶さんを察する生寿さんがさっと駆け寄り、マイクのボタンを押して鉄瓶さんの口元に差し出し、4人が代わる代わるマイクのボタンを押すなどあうんの呼吸で連携プレーを見せました。
#ほっとはんしんプロジェクト「阪神グループでなんとかなりそうな夢 大募集」の大賞
同企画の発端は、阪神電鉄が2021年10月から12月まで「阪神グループでなんとかなりそうな夢 大募集」として公募。募集方法は今どきな「#夢を阪神と」と共にツイートしたら応募完了というお手軽スタイルで開催しました。
大賞として選ばれた、小山佳也さんの夢は次の通り。
【大賞】Twitterアカウント 「時間に遅れた」(@ka8a_k)様
【Twitter投稿内容】
「ある日の車掌さんを落語家にして一定区間貸切で走行。
阪神沿線ネタを含む新作落語を車掌室から流す!
最後尾車両以外は自由席、入場券は特別切符で。」
新作落語披露はないものの、限りなく近い形で夢を実現させてしまった阪神電鉄さんなのでした!いやはやあっぱれです。
甲子園駅プラットフォームが寄席に早変わり!? 大笑い大喜利大会!
阪神甲子園駅に笑いの電車が到着すると、プラットフォームには座席がずらりと並んでいました。普段の甲子園駅は甲子園球場に向かう大勢の乗客をスムーズに誘導する幅の広いプラットフォームですが、今回は、観客席を設けた寄席会場になっていました!
白いハリセンを持った鉄瓶さんが進行役となって、「一から十」という古典ゲームを披露。
数字の1から10になぞらえて阪神電車の駅名を4名で端から順に答えていきます。「まず1から!」という鉄瓶さんの掛け声で、
一、喬介さん「今津駅(“い”まず)」
二、呂好さん「西宮駅(“に”しのみや)」
三、生寿さん「三宮駅(“さん”のみや)」
四、咲之輔さん「四宮駅(“よん”のみや)」、「言うおもうたわっ!」パシーーーン! と鉄瓶さんのハリセンが勢いよく飛びます。
慌ててひねり出すように、「よ、四ツ橋駅(“よ”つばし)」と咲之輔さんが答えたものの「阪神電車とちがう!」と再びハリセンが飛び大爆笑!
見かねた鉄瓶さんが「どなたか“四”または“ヨ”で始まる阪神電車の駅名言える方?」と参加者に呼びかけると、最前列に座った8歳の少年から「淀川駅〜!(“よ”どがわえき)」と助け舟が出され、オォーーー! と会場から拍手喝采の嵐!
次から次へとテンポよく流れたかと思えば、咲之輔さんがボケで大笑いを誘います。笑うほどにさらに面白可笑しく、阪神電車を持ち上げたかと思えば下げて観客をドッと笑わせる五楽笑人。実は、この日がユニット初のイベントだったんだそうです。いやはや結成して長いのでは?と誰もが思う位の技量に感服いたしました。
写真:笑福亭呂好さん(中央)
なぞかけコーナーでは、会場の参加者からお題を幾つか募り、中には「SDGs」や「国連」などと、昨今の流行りワードが続々と出てきました。
お題「阪神タイガース」に対し、呂好さんが勢いよく手を挙げ、
「阪神タイガースとかけまして、国会中継と解きます。
『その心は?』
とうしゅ(投手・党首)が、ないかく(内角・内閣)を攻めます!」
と阪神タイガース球団のお膝元、甲子園球場を目前にした大喜利に、会場からひときわ大きな拍手が沸き起こりました。
大喜利は即興が命、お題を会場の観客からいただいて即座に披露するのですから、頭の回転が早く時事ネタに強くないと、なかなか難しい! と思ったのでした。
五楽笑人からイベント後の感想を伺いました!
写真:左から呂好さん、喬介さん、鉄瓶さん、生寿さん、咲之輔さん
最後に、五楽笑人の皆さんから感想を伺いました!
鉄瓶さん「小山さんが企画してくださって、落語を選んでもらえたことがまず嬉しかった。阪神電車さんも落語でOKを出してくださったこと、今日は、その気持ちで嬉しさいっぱいです」
喬介さん「音で流れてくる、鉄瓶兄さんの声で車内放送するのもあり? と思いました。電車で落語が聞こえて(停車駅でアナウンスのない)、止まらない特急で開催もいいですね」
生寿さん「車窓から見る景色がこんなに落語とマッチするんやなと驚きでした! 車掌マイクの放送が絶妙にレトロ感が出て、落語の雰囲気が増幅されて、落語自体の新たな可能性を感じました!」
呂好さん「大阪梅田駅出る時に出囃子が流れ、すごく雰囲気作りができていた。阪神電車さんが、我々の写真広告などできる範囲の最高の形を整えていただいた。本当に感謝しています。来年もやれたらいいな!」
咲之輔さん「10倍の応募、そんなに沢山の申込があったのかと思い、落語の新たな手応えを感じました。次の機会もやっていただきたいと思った。今日初めて五楽笑人5人での大喜利でしたが、それぞれがやっとチームになったと思えました」と語ると、鉄瓶さんがつかさず「えっ?僕はその前からチームやと思っています!」とツッコミ、存分に報道陣の笑いを誘いました!
阪神電車さんの“乗り”のいい企画に期待を寄せて 笑いの電車第2段あったらいいな!
阪神大阪梅田駅11:04電車が出発し、到着した甲子園駅に会場を移し、約1時間30分の催しは、笑いっぱなしの大好評で終えました。最後は、五楽笑人と参加者の記念撮影会、帰り際に阪神百貨店のお土産が配られるという、とっても至れり尽くせりなイベントなのでした。
天気は晴天、屋外の甲子園駅で初の落語イベントは、参加者の誰もが笑いに笑って楽しいひとときを過ごしました。落語好きとしては、笑いの電車第2弾3段と続いて欲しいのは言うまでもありません。阪神電車さんの“乗り”のいい貸切企画+αとして、色々な面白イベントが広がっていきそうな予感がしました!
文/チアフルライター ティセ
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