沿線お役立ちコラム

「アール・ヌーヴォーの華 アルフォンス・ミュシャ展」 @神戸ファッション美術館

線の魔術師 アルフォンス・ミュシャの魅力に迫る!

こんにちは!美術館・博物館担当、チアフルライターの甲斐千代子です。

特別展「-アール・ヌーヴォーの華- アルフォンス・ミュシャ展」が神戸ファッション美術館で開催中です。

 

アール・ヌーヴォーとはフランス語で「新しい芸術」という意味。19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパに広がった芸術運動のことです。草花や昆虫など自然界の有機物をモチーフとし、職人の手によって生み出される、流れるような曲線と繊細で優美な装飾が特徴です。

アルフォンス・ミュシャはアール・ヌーヴォーの代表的なアーテイスト、会場にはミュシャがデザインしたポスターや装飾パネル、ハガキに切手など約500点が並びます。

 

入口近くには、ブロンズ像『ラ・ナチュール』が!!

当時のオークションプログラムの表紙も飾ったこのブロンズ像は、世界で5体しか確認されておらず、その中のまさに超貴重な1体がここに!!(写真撮影不可でした。是非会場でご覧ください)

大女優との出会いで 注目を浴びる

アルフォンス・ミュシャは1860年、チェコの南モラヴィア地方に生まれます。

19歳の頃、ウィーンの舞台背景制作工房で働きながら夜間のデッサン校に通い始めますが、2年後失業。苦労ののちパトロンを得てその援助でミュンヘン美術学院へ。28歳の時にはパリのアカデミー・ジュリアンに通います。しかし、翌年にはパトロンからの援助が打ち切られてしまいます。

 

パリではデザイナーや挿絵画家として生計を立てていたミュシャ。

 

その人生が大きく変わるきっかけとなったのは、大物女優サラ・ベルナールとの出会いでした。

 

舞台公演を知らせるポスター『ジスモンダ』。ミュシャがサラ・ベルナールのために手掛けたポスターです

縦長の画面の中、演目「ジスモンダ」。その下に主演女優サラ・ベルナールの姿が優美に描かれています。背景にはアーチ状の窓が描かれ、足元には会場名、テアトル・ルネッサンス(ルネッサンス劇場)の文字も。

 

このポスターは、新年の公演に合わせて1月1日にパリの街に貼り出され、人々の注目を浴びます。

まさに、ミュシャの出世作となった作品です。

ミュシャのポスター 角度を変えて見てみると… !! 

ミュシャのリトグラフやポスターですがちょっとした楽しみ方を教えていただきました。

少し離れて、下から見上げて、横から覗き込んで、視線を色々と変えてみてください。

いくつかの作品では、ある角度から見ると、ほら、きらきらとした輝きが浮かび上がります。

(思わずほ~とため息が出る美しさです)

どの作品なのか?是非会場で探してみてください。

デザインのハンドブック

流麗な曲線から「線の魔術師」と呼ばれたミュシャ。太い輪郭線、優美な描写、繊細な装飾性はデザインの模範となっています。

『装飾資料集』『装飾人物集』は、デザインやイラストを学ぶ学生向けに出版された、いわばデザインのハンドブック。

今回は全てのページを見ることができます。

この2冊の本は、魅力あふれるミュシャのデザインの集大成でもあります。

アール・ヌーヴォードレスとミュシャの作品のコラボにも注目 

神戸ファッション美術館 中村圭美学芸員からのメッセージ。

「ミュシャの作品が街にあふれていたこの時代、街を歩く女性たちの間で流行していた、アール・ヌーヴォースタイルのドレス2点、そしてミュシャの出身地モラヴィア地方の民族衣装とミュシャの作品とのコラボは当館でしたご覧いただけません。豊かなミュシャの作品世界をお楽しみください。」

「アルフォンス・ミュシャ展」は2022年1月16日まで

「-アール・ヌーヴォーの華-アルフォンス・ミュシャ展」

神戸ファッション美術館

会期:2022年1月16日(日)まで

開館時間:10:00~18:00

休館日:月曜日

(ただし2022年1月10日開館)

2022年1月11日

年末年始(12月29日~1月3日)

観覧料:一般1,000円 65歳以上・大学生500円 高校生以下無料

 

神戸ファッション美術館 公式サイト

 

アルフォンス・ミュシャの優美な世界へ。是非足をお運びください。

 

文/チアフルライター 甲斐千代子

→ 甲斐千代子の過去の記事はこちら

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