沿線お役立ちコラム

備蓄食品はありますか?

備蓄食品はありますか?

 9月1日は防災の日でした。秋は台風シーズンですが、過去には多くの豪雨災害や地震もありました。被災された方には心よりお見舞い申し上げます。私自身、3年前にあった大阪府北部地震では自宅のガスが1週間止まり、当時勤めていた職場では電気・ガス・水道が丸一日止まってしまう被害にあいました。

 

 いくら備えがあっても、いざ災害が起きると対処はなかなか難しいものです。職場では同僚たちと支え合いながら対応ができますが、自宅では自分が動かなければ何も始まりません。そこで、今回は災害対策として「備蓄食品をご紹介します。最近はテレビなどで防災対策やグッズが紹介されることも増えてきたので、意識されている方も多いと思いますが、改めてご自宅の備蓄状況について確認してみませんか?

備蓄は「2段階」で考えましょう!

 避難指示が出た際、まずは避難所へ行くことが第1ですが、避難経路の確保が困難な場合には「在宅避難」という方法もあります。これらを念頭に置き、備蓄を2段階」で考えてみましょう。

 

その1. 在宅避難はできるだけ普段も使える重たいものを

 主食またはその代用:

  パック御飯・レトルト粥・インスタント麺・

  乾燥マッシュポテトなど

 主菜・副菜またはその代用:

  缶詰・レトルトパウチ食品

 水分その他:

  缶ジュース・ゼリー類・2Lの水またはお茶など

その2. 避難所へ行くときはできるだけ身軽に

 主食またはその代用

  せんべい・クラッカー・ビスケット・

  シリアル・ポテトチップス・アルファ米など

 主菜・副菜またはその代用

  ビーフジャーキー・するめ・おしゃぶり昆布・

  フィッシュアンドアーモンド・茎わかめ・

  野菜チップス・インスタント味噌汁やスープ・

  フリーズドライ食品・青汁スティックなど

 水分その他:

  500mlまたは1Lの水など

  スポーツドリンク粉末・粉末レモネード・

  粉茶・乳酸菌タブレット・歯磨きガム

 在宅避難の際に意識しておきたいことは、ライフラインの復旧の順番としてガスより電気の方が早いことと、水道は自治体や自衛隊などの給水があるため最低限の確保はできることです。ガスは復旧に時間がかかり、代用品としてカセットコンロの使用が考えられますが、長くても1~2日が限度だと思います。そのため、備蓄食品についても「なるべく火を使わないものか水で作れるものを選ぶ」といった配慮が必要になります。もし早めに電気が復旧すれば、お湯を使って食べられるものにしても大丈夫です。

 

 避難所へ持っていく荷物は、事前に重さを確認しておかないと移動に支障がでる可能性があります。持ち出し用非常食としてオススメなのが、おやつ類です。おやつ類は、「お皿が不要」「軽くて持ち運びがしやすい」「日持ちする」という特長があります。食材を乾燥させたものであれば、副菜として活用することもできます。チョコレートは避難所での室温が不安定であることが予想されるため、溶けてしまう可能性があります。もし持参したい場合は、外側が固くコーティングされた溶けにくい形状のものを選ぶと良いでしょう。

 

 避難所へ比較的早期に届けられやすいものがおにぎりやパンなので、持ち出し食品をさらに絞り込むなら主菜・副菜に該当するものを優先しましょう。栄養面に関しては、主食:炭水化物」「主菜:タンパク質」「副菜:ビタミン・ミネラル」を摂ることを意識し、脂質を追加する際は、ナッツ類やチップス類など、油で揚げてあるものがオススメです。

 持ち出し用の飲料に関しては、アルファ米やドライフード、スポーツドリンクなど他のものにも応用できる水が便利です。お年寄りや小さいお子さんが運んだり、コップ無しで直接飲んだりする場面を考えると、大きさは1Lサイズまでのものが良いでしょう。

 

 避難グッズは食品のみに限らないため、何を用意するかあらかじめ考えておくことが大切です。また、非常食は消費期限が近付いたら使用して新しいものと入れ替える「ローリングストック法」を取り入れるようにしましょう。

その他、用意しておきたいもの

 在宅避難では、調理の際にカセットコンロやカセットガスが活躍します。ただ、カセットガスもたくさん保管することは困難なため、卓上IHやお湯がすぐに沸く電気ケトルがあると、電気の復旧後に重宝します。 

 

 また、非常食以外で最低限準備しておきたいものは紙コップです。その次に割りばし、キッチンペーパー、ウエットティッシュ、ごみ袋などが挙げられます。さらに準備ができれば、衛生手袋やラップ、紙皿を持参しましょう。

<今回のレシピ>

   ローリングストック向けレシピ!松前漬け

 

   材料

   乾燥するめ    30g

   おしゃぶり昆布  40g

   にんじん      100g(1本分程度)

 

   〈調味料〉

   醤油  大さじ3

   みりん 大さじ2

   料理酒 大さじ2

   砂糖  大さじ1

   水   50㏄

   鷹の爪 1本

 

作り方

するめと昆布は細切りにしておく。

人参も細切りし、水にさらしてから水分をよくふき取っておく。

調味料は煮切ったのち、冷ます。

ジッパー袋にすべて投入し、袋の上から揉む。

空気を抜いて冷蔵庫で1~2日置いておき、時々混ぜる。

 

ちょこっとpoint

昆布が足りなければ市販の出汁昆布などを追加してください。

昆布やするめが柔らかい方がお好みの方は、つけ汁につける前に、少し水をくぐらせておきましょう(※水に漬け込むと味が抜けるのと、保存期間が短くなるのでくぐらせて放置しておくと良いです)。

調味料は甘い方が良ければみりんや砂糖で、塩気が効いている方が良ければ醤油で調整してみてください。昆布やするめの味で変わるので、漬け込んでから調整しても良いです。

数の子・小松菜・切り干し大根・ゴマなどの具を足してみるのもオススメです。

温かいご飯はもちろん、卵ご飯やパスタにも合いますよ。