沿線お役立ちコラム

ファッションデザイナーコシノヒロコの全貌に迫る「コシノヒロコ展」@兵庫県立美術館

デザイナー・コシノヒロコの60年に及ぶ創作活動の全貌に迫る「コシノヒロコ」展

こんにちは!美術館・博物館担当、チアフルライターの甲斐千代子です。

 

兵庫県立美術館で開催中の「コシノヒロコ展 -HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ」

世界的なファッションデザイナーコシノヒロコの60年にわたる創作活動を紹介する展覧会です。

 

会場入り口に向かう階段では、ヒロコちゃん人形が出迎え。続く大階段では20点の洋服がお出迎え。

鮮やかな世界へつながるプロローグともなっています。

 

展覧会名の「EX・VISION」は、「ビジョンをEX(外に)開く」という意味がある造語。

あふれる想像力、心に描くビジョン(未来像)を外に発信する、そのビジョンを実現することで未来を切り拓いてきた、コシノヒロコの全貌に迫ります。

きっかけは「歌舞伎」原点は「パステル」

コシノヒロコは1937年大阪・岸和田生まれ。子供のころの夢は画家で、高校卒業後上京し、文化服装学院に入学、スタイル画を学びます。在学中に新人デザイナーの登龍門といわれる装苑賞を最年少の19歳で受賞。卒業後は大阪に戻り心斎橋にアトリエを構えます。パリコレなどのファッションショーはもちろん、映画・ミュージカルや舞台の衣装デザインを手掛けるなど、日本を代表する世界的なファッションデザイナーです。

 

ファッションの道を志すきっかけは、幼少のころ父親と祖父と一緒に見た「歌舞伎」、

自らの原点は、戦時中に母が買ってくれたパステル。

子どものころに美しいものを見て、触れることは大切だと語ります。

 

60年にわたる創作活動で作り上げた作品は、ファッション約2500点、アート約1500点。今回の展覧会では、その中からえりすぐり作品が並びます。

踊るオノマトペ

会場入って目に飛び込んでくるのは、様々なオノマトペ。

セクションごとのタイトルも、オノマトペ。あちらこちらにオノマトペ。

波乱万丈の84年の人生を、エピソードを彩る写真や品とともにオノマトペを添えて展示。

そこを抜けると、ビビッドな世界が広がります。さらに、黒を基調とした墨の世界、歴代コレクションで使用された色とりどりのタイツの世界へと、続いていきます。

 

今回の展覧会、作品を年代順に並べるのではなく、コシノ自身が何をどこにどのように展示するか考えて会場を作り上げました。一つ一つの作品に注目するだけではなく、空間全体を一つの作品としてとらえるインスタレーションであることが特徴です。さらに、歴代のコレクションは発表当時の再現ではなく、今現在のコシノ自身の思いとセンスでコーディネートしている点にも注目です。

星の世界とオーケストラ

 闇の中にきらきらと浮かび上がるドレス。折り紙をモチーフとしたペーパードレスと光の競演、

「きらきら」と名づけられたセクションです。

 

(宇宙空間に浮かび上がる天使のようにも見えます。素敵すぎます。お星さま担当甲斐が一番心惹かれた作品です)

歴代コレクションから選りすぐりの106点の衣装が、ヒロコさんマネキンの指揮のもと奏でる音楽は…

作り手たちの愛と情熱がこもったオーケストラ。何かが起こりそうな予感に「ワクワク ドキドキ」します。

 

(会場に流れる音楽にも注目してください。この展示のために選ばれた楽曲です)

パンデミックでダメージを受けた人々に勇気と元気を!

建築家・安藤忠雄さん雄設計の芦屋の自宅で数々の作品を生み出してきたコシノヒロコさん、「私のクリエーションはコンクリートの中でやってきた」と語り、同じく安藤さんが設計した兵庫県立美術館での個展開催は「長年の夢」だったそうです。

 

「この展覧会を構想したのは5年前。オリンピックが終わって少し落ち着いた時期、2021年4月にと決めていました。元々は、自分のこれまでの仕事をお見せしたい、未来を担う子どもたちにバトンを渡したいという気持ちでした。しかし、コロナ禍を経験した今は、パンデミックでダメージを受けた世の中や人々を勇気づけたい、元気にしたいという気持ちです」と心境の変化を告白「展覧会を見て希望を持ってもらえたらうれしい」と話していました。

トークショーに上映会 関連イベントも充実

◆トークショー (事前申し込み必要)

コシノヒロコ×赤星憲広(元阪神タイガース・野球解説者)

「日本のスポーツ界とこどもたちのために」

5月30日(日)午後2時より(所要時間1時間30分)

会場:ミュージアムホール(定員100名)

無料(要観覧券)

※応募は終了しています。

 

◆上映会「2020春夏コレクション 〜コレクションができるまで〜」

6月18日(金)、19日(土)、20日(日)

いずれも11時より 閉館の30分前までループ上映(上映時間25分)

各回定員100名(無料)

会場:ミュージアムホール

 

◆学芸員による解説会(定員40名)先着順【無料】

5月22日(土)16:00~(所要時間45分)

会場:レクチャールーム

「コシノヒロコ展」概要

「コシノヒロコ展 -HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ」

 

会期: 6月20日(日曜)まで

開館時間:10時~18時(金曜・土曜は20時まで) ※入場は閉館の30分前まで

休館:月曜日(ただし、5月3日〔月曜・祝日〕は開館、5月6日〔木曜〕休館)

観覧料:一般1,800円/大学生1,400円/高校生以下無料/70歳以上900円

障がいのある方(一般)450円/障がいのある方(大学生)350円

※予約優先制です。

 

予約についてのお問い合わせ

TEL 078-262-1011

コロナに負けない!頑張ろう!そんな気持ちにさせてくれる展覧会だと思います。

会話は控えめに、ソーシャルディスタンスを守って、コシノヒロコの世界にどっぷりとつかってください。

 

文/チアフルライター 甲斐千代子

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