浮世絵師・葛飾北斎が描いた舟
こんにちは!美術館・博物館担当、チアフルライター甲斐千代子です。
浮世絵師・葛飾北斎が描いた舟と同時代に活躍した和船や、当時兵庫津と呼ばれていた神戸の港の歴史を紹介する企画展「北斎が描いた舟」が神戸海洋博物館で開催されています。
葛飾北斎は1760年江戸生まれ。19歳の時に役者絵師・勝川春章に弟子入りし、20歳で浮世絵の世界に登場します。
90歳で亡くなるまで、3万点を超える作品を発表した、江戸後期・化政文化を代表する文人です。
彼の作品には様々な船が登場します。例えば「富嶽三十六景武陽佃島」
穏やかな海のあちらこちらに船が散らばっています。魚を釣ったり、荷物を運んだり。遠くに富士を望む江戸の海の入り口で、様々な舟が行き交うにぎやかさを描いています。
和船とは
会場には葛飾北斎の作品とともに、和船の模型が展示されています。
「和船」とはその名の通り、日本の木造船のこと。細かく役割が決まっていたのが特徴なんだそうです。
大きな船に行き来するためだけの小舟、荷物を運ぶ大きな船、航海中に生活するための舟、例えばお風呂だけを積んであってお風呂に入れますよという舟、など。
大きな船が何隻かの生活するための小舟を率いて、港の間を行き来していたこともあったそうです。
兵庫津と呼ばれていた神戸港、その歴史も紹介
このジオラマは、木造船を修理する「船たで場」、江戸時代、実際に神戸に作られたものを再現しています。
陸揚げされた船の下に薪を敷いて火をつけ、こびりついた貝殻などを焼いて取り除く作業などが行われています。
この場所はのちに、勝海舟の進言により「神戸海軍操練所」となります。
今回の展示について担当者は「北斎の時代に思いを馳せながら、その時代に至るまでの神戸港の歴史を感じてもらえたらと思います」と話していました。
神戸海洋博物館 展示の魅力① 船がたくさん!
神戸海洋博物館は1987年、「神戸開港120年」を記念して開館しました。
昨年2月には「神戸とみなとのあゆみ」をテーマにリニューアルオープン。
天然の良港として栄え、歴史上も大きな役割を果たしてきた神戸の歴史や、海・船・港の過去現在未来を展示する総合博物館です。
入ってすぐ迎えてくれるのが、「ロドニー号」
1868年の神戸港開港を祝うために、アメリカの船とともに来港したイギリスの軍艦です。
軍艦というと鉄の船とイメージを持っていましたが、ロドニー号は木造の帆船、美しい姿をしています。
ここでは、ロドニー号とプロジェクションマッピングの組み合わせによる「神戸港開港150年シアター」が楽しめるんです。
他にも、日本に初めて到着したオランダ船「リーフデ号」や勝海舟らとともに海を渡った「咸臨丸」など、神戸港にゆかりのある帆船がずらり!
そして!なんと!あの「タイタニック号」の姿も!
神戸海洋博物館の展示の魅力② 遊びながら学べる
「コンテナ船に詰める荷物の量はどれくらい?」「クルーズ客船の魅力とは?」
パネルをめくったり、大きな画面をタッチしたりと、楽しみながら知識を得ることができます。
中でもおすすめなのが「操船シミュレーター」
操縦桿の動きと実際の船の動きには時間差があって、大きく蛇行したり、曲がりすぎて引き返しそうになったりと大苦戦。(なかなか手強いです)あなたは6つのチェックポイントを通過し、到着することができるのでしょうか!?
神戸港の歴史、現在の姿、果たしている役割など、神戸港のすべてがわかる神戸海洋博物館。
コロナ対策をしっかりとしつつ、ご家族で、お仲間で、カップルで、足を運んでみてはいかがでしょうか?
神戸海洋博物館の企画展
「北斎が描いた舟」
会期:1月19日(火)~2月14日(日)
会場:神戸海洋博物館 1階企画コーナー
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日休館)
観覧料:入館料のみ(大人900円 小人400円)
文/チアフルライター 甲斐千代子
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