30年間描き続けた『暮しの手帖』の表紙画や、当時の神戸の風景などを展示する特別展
みなさん、こんにちは!
2015年の「あさが来た」以降、欠かさず朝の連ドラを見ている、チアフルライターひろちゃんです。
2016年度上半期に放送された、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」は、暮しの手帖社(生活総合雑誌「暮しの手帖」の出版元)を創業した大橋鎭子さんと、編集者の花森安治(はなもりやすじ)さんの雑誌出版の軌跡をモチーフにした、ドラマオリジナル作品でした。
実は神戸が出身地だった花森さんに関する本格的な展示が神戸で初めて開催されると知り、六甲アイランドの「神戸ゆかりの美術館」へ足を運んでみましたよ。
神戸ファッション美術館内に併設された、神戸ゆかりの美術館
日本初のファッションをテーマにした美術館で、UFOをイメージさせる特徴的な外観の「神戸ファッション美術館」
阪神魚崎駅で六甲ライナーに乗り換え、アイランドセンター駅で下車してすぐの場所にあります。
今回の特別展の会場である「神戸ゆかりの美術館」は、2007年に神戸ファッション美術館の中に開館しました。
神戸を拠点に活躍した、神戸の魅力に惹かれた神戸ゆかりの芸術家たちの作品を所蔵・展示しています。
新型コロナウィルス感染症の拡大防止のため、感染予防および拡散防止対策を講じながら、特別展も開催されています。
おかえりなさい、花森さん!!
1911年に神戸市に生まれ、兵庫県立第三神戸中学校(現・県立長田高等学校)から、旧制松江高等学校に進み、東京帝国大学美学美術史科を卒業した、花森安治さん。
徴兵で出征後、病を得て除隊。
敗戦後に大橋鎭子さんと出会い、1948年、『美しい暮しの手帖』(現・『暮しの手帖』)の初代編集長となりました。
企画、執筆、レイアウト、表紙画やカットなど、雑誌に関わるあらゆる仕事を手がけていたそうです。
1978年に亡くなられるまでの30年間、生涯にわたって「暮らしを守る」立場を貫き、膨大な仕事を残しました。
会場には、花森さんが手掛けた神戸の特集記事や、1970年代の神戸の風景をご本人が撮影した貴重な動画も展示されていて、彼の神戸への愛着も感じることができます。
戦後間もない頃から「当たり前の暮らしを大切にすること」を訴え続けてきた花森さん
残念ながら会場内は撮影禁止なので、撮影OKな入口に展示されていた『暮しの手帖』の表紙画の写真を参考に。
会場内には、『暮しの手帖』第一号のあとがきに、創刊時の思いを記した一文がありました。
はげしい風のふく日に、その風のふく方へ、一心に息をつめて歩いてゆくような、お互いに、生きてゆくのが命がけの明け暮れがつづいています。
せめて、その日日にちいさな、かすかな灯りをともすことが出来たら…
日々の暮らしの中の美しさを見つけ、愛おしむように暮らすこと。
「当たり前の暮らしを大切にすること」をモットーに、戦後の女性の暮らしの復興に灯りをともす活動をされてきた彼の絵や言葉は、新型コロナウイルスによって社会や日常生活が一変してしまった現在の私たちに、メッセージを送ってくれているような気がしました。
展覧会特設ショップでは、オリジナルグッズや書籍が購入できます
ゆったりと彼の作品や仕事の数々を堪能した後は、会期中設置されている「展覧会特設ショップ」へ。
娘たちへのお土産に、ポストカードや『暮しの手帖』の表紙画のクリアファイルなどを購入しました。
『暮しの手帖』のバックナンバーや、花森さんが関わった書籍もたくさん置いてあり、私も1冊買って帰りました。
会場の特典として、書籍を購入すると、ノベルティ(『暮しの手帖』第一号の抜粋版)がもらえますよ。
展覧会の情報
<神戸ゆかりの美術館>
住所:兵庫県神戸市東灘区向洋町中5丁目7
神戸ファッション美術館1F
電話番号:078-858-1520
会期:
[前期] 2020年12月19日〜2021年1月31日
[後期] 2021年2月2日〜3月14日
開館時間:午前10時〜午後5時
(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館)
入館料:一般1,000円(800円)
大学生500円(400円)
※( )内は20名以上の団体割引料金
※学生証・生徒手帳を提示の小中高校生は無料、神戸市居住の65歳以上の方は一般料金の半額
主催:神戸ゆかりの美術館、神戸新聞社
特別協力:世田谷美術館、暮しの手帖社
https://www.city.kobe.lg.jp/a45010/kanko/bunka/bunkashisetsu/yukarimuseum/tenrankai/index.html
新型コロナウイルス感染拡大状況により、営業日・営業時間、イベント内容などに変更が生じる場合があります。
文/チアフルライター ひろちゃん
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