沿線お役立ちコラム

藤川球児選手異例づくしの引退式! こんなに号泣する引退式を誰が考えた!

藤川球児選手22年の野球人生に有終の美を飾る、引退試合

藤川球児選手ロスで心にぽっかりと穴の空いた、阪神タイガース大好きチアフルライターのティセです。

 

阪神タイガースファンのみならず、誰もが見届けたい藤川球児選手の引退式が11月10日、甲子園球場で対巨人戦後に行われました。

 

甲子園球場とテレビで見守るファンをこれでもかというくらい号泣させた、藤川球児選手(以下、親しみを込めて「球児」)の引退試合とセレモニーを阪神ファン目線でレポートします。

球児149km火の玉ストレート炸裂! 9回表最後の瞬間

球児がマウンドに登る際に流れる「every little thing every precious thing」は、LINDBERG(リンドバーグ)1996年の曲。

この登場曲が流れると、阪神ファンは天を仰ぐように手を大きく振りかざし始めます。球場が一体となり大合唱が起こる、ファンと球児を繋ぐ特別な一曲です。

 

阪神0-4巨人で迎えた9回の表、球児が登場する前にイントロだけで涙腺が崩壊しました。

 

「球児が登場する!」

 

リリーフカーの球児が見えると「球児〜!」という歓声が鳴り止みません。

マウンドに立つとかつてバッテリーを組んだ矢野監督が自ら球児を迎え、熱いハグを交わしました。

 

巨人の代打として登場した坂本選手、続く中島選手を連続三振。最後の打者、重信選手もキッチリ抑え三者凡退。最速149kmの火の玉ストレートでクローザーとしての役割を終えました。

 

「球児絶好調じゃないか! なぜ引退?」と誰もが思ったに違いありません。

大爆笑!? 阪神OBや清原和博さん、上原浩治さんらからメッセージ

試合後に始まった引退セレモニーは、再び登場曲をBGMに、スポットライトを浴びながら徒歩で登場した球児。

 

阪神OBや球界を引退した友人からの、動画メッセージが披露されました。3投手の頭文字を取って「JFK」と呼ばれたOBの「J」ジェフ・ウィリアムスさんを皮切りに、「K」久保田智之さんからのメッセージと続き、さらにバッテリーを組んだ城島健司さん、メジャーリーグのレンジャーズで一緒にプレーをしたダルビッシュ有投手、同級生の和田毅投手、同じクローザーとしてライバルだった岩瀬仁紀さん、何度も名対決を繰り広げた清原和博さん、同じ年に入団して大活躍をした上原浩治さん、子どもの頃に憧れていたという斎藤雅樹さんまで、9人もの縁ある方々から次々に温かいねぎらいの言葉が球児に贈られました。

 

清原和博さんの球児との勝負秘話や、上原浩治さんの「球児・浩治」コンビ結成の提案に球場は大爆笑の渦が起こりました。

球児の引退スピーチ

「ファンの皆さまへのお礼を言わせてください。僕の投げる火の玉ストレートには、タイガースファンの熱い思いが全て詰まっています。それは打たれるはずがありません。打者のバットに当たるはずがありません。不思議な力が湧いて来て、普段の自分ではなくなるのです。僕にとってもファンの皆様が誇りです。タイガース史上最高のキャッチャーで僕が世界で一番尊敬している矢野監督を日本一の監督にさせてあげましょう」

 

球児のスピーチは、涙無くして聴くことはできないような、球児の22年の熱い思いとクローザーとしての信念、そしてタイガースとファンへの愛が詰まった内容でした。

 

時には、阪神タイガースを愛するあまり、厳しい野次を飛ばすこともある阪神ファンだけれど、ファンの声援は確実に選手の力の源になっていると確信した名スピーチでした。

阪神球団はサプライズ好き? リンドバーグの渡瀬マキさん登場!岡田元監督も!

何度となく、繰り返し口ずさんだ、リンドバーグのメロディ。なんとボーカルの渡瀬マキさん本人が登場して、球児に花束を贈呈しました。だれがこんなサプライズを考えたのか、出来すぎた演出に涙がほろりと流れてしまいました。

 

これほどまでにファンに愛されそして、選手とファンの心を結んだ登場曲が他にあったでしょうか。

 

続いて、藤川ファミリーが登場。

夫人と子供3人がマウンドへ上がり花束と熱いハグ。ファンに父球児としての、一面を垣間見せた瞬間でした。ここでまた涙が流れます。

 

2005年優勝を飾った岡田彰布元監督が登場!

球児の特性を見抜き起用を大きく変えた名監督。背広姿で現れた岡田元監督を見て優勝した当時を思い起こし、感慨深くまた泣いてしまいました。

 

 

矢野捕手・球児投手のバッテリー再結成で投げ納め!

最後に登場したのは矢野監督。花束贈呈と思いきやその前に、粋な計らいがありました。矢野監督の現役引退が2010年。それから10年の時を超えて、球児引退式という場で夢のバッテリーが再結成されたのです。

 

かつてのバッテリーとして、球児が投げ、矢野監督が捕手としてボールを受ける。とてもシンプルだけれど、当時の色々な思いが胸にこみあげました。

藤川球児選手 阪神タイガース22番、野球選手22年間の思いを乗せて

セレモニーの間、清々しいほどに終始笑顔だった球児。

球団関係者とファンに向かい、甲子園の土を踏みしめ、深々とお辞儀をする球児に、感謝と尊敬の念がこみ上げてきました。

今まで感動する引退式は数あれど、こんなにも泣かせる演出の多いセレモニーは初めてでした。

ありがとう球児、ありがとう阪神ファン、ありがとう球団。

今年は試合制限があったものの、甲子園球場でこんな素敵な引退式を演出してくれた阪神タイガースがますます好きになりました!

 

来年の開幕まで、球児の思い出に浸りながらしばしストーブリーグを楽しみます。

 

文/チアフルライター ティセ

→ ティセの過去の記事はこちら