この子どんな子?
入園前に説明会や面接、制服の採寸等があります。その際にお子さんの様子やママ・パパとの関わり方を先生たちはこっそり見ています。
この子は元気いっぱいだからきっとあの遊具が気にいるだろうなぁ〜
この子は園の玄関に置いてある水槽をじーっと眺めていたから動物が好きかも?
きっとウサギさんを可愛がってくれるだろうなぁ〜
と4月から始まる園での生活をこども一人ひとりがどのように楽しんでいくかを想像しています。
また入園までに先生たちがこどもたちのために準備するものは沢山あります。
名札、おたより帳、ロッカーなどの名前書き。
お当番表に席決め。
中でもお誕生日表は特別。
一人ひとりの名前と誕生日が書かれた飾りが壁に貼り付けられている園が多いと思いますが、そのお誕生日表
を作る時も
こどもたち の姿を色々と想像しながら作っています。
この子は4月2日生まれだから入園式にはもう4歳か…
この子は3月28日生まれだから最近3歳になったばっかりだなぁ…
夏に生まれたから夏っぽい名前なんだろなぁ…
毎年この時期になると 学年問わず4月から始まる新しいクラスで担任はこどもたちのことを想像しながらわくわくしています。
先生たちはみんなに早く会いたい気持ちでいっぱいです!
ポイントは共通点!
先生たちはこどもとすぐに仲良くなってすごい!と言われることが多いですが、実は先生たちは共通点を取り入れる達人でもあるんです。見よ!先生のエプロン!
先生のキャラクターのエプロンを見て、このキャラクター(動物)知ってる!がきっかけで話が弾むことも多いんです。
乳児健診の時に係の人がキャラクターや動物のエプロンを着ていることが多かったのではないでしょうか。
こどもの知っているキャラクターを身に付けると、こどもたちに安心感が生まれ、打ち解けてもらいやすいことを知っているからなんです。
なので馴染みのあるキャラクターや動物のエプロンは仲良くなるアイテムとして、さりげなく
取り入れて、こどもたちに共通点を見つけてもらうようにしているんです。
とはいえ、先生がエプロンを着用しない園もあります。そのような園では先生が
次のポイントで共通点を見つけることもあるんです。
お気に入りハンカチ&ティッシュで!
お子さんの入園に必要なものを揃えるとき、特にハンカチやティッシュはお気に入りのもので揃えることが多いですよね。そこで先生はハンカチやティッシュを使って共通点を探しをします。
こどもが不安で泣いていたら、先生はこどものハンカチで涙を拭きつつ…
「ハンカチ、うさぎさんいるんだね。先生もうさぎ大好きだよ!」
「車が好きなんだね。そういえばあっちに車があったから一緒に遊ぼうよ!」
などと声をかけます。
すると、"一緒の物が好き"が共通点になり、涙がピタリ。熱い話をしてくれることで仲良くなることが多いんです。
年少さんの先生をしていた4月の朝、とある子が泣いていて鼻水が出ていました。ティッシュでぬぐおうとすると、それはいちごの香り付きティッシュでした。
そこで
「わ!いちごのいい匂い!いちご、先生も好き!」
と言うと
「うん…いちご..においする!」
とクンクン。
続々と周りで泣いていたこどもたちも自分のティッシュを出してふきながら匂いを嗅いだり、模様を見たり。
いつの間にか涙も止まり、ティッシュ交換会が始まりました。
それから3日間位、朝の時間はティッシュ交換会が行われ、私のポケットにもこどもたちの様々なティッシュでいっぱいになりました。
初めての園生活になじめなくて朝から泣いて登園するこどもたちもたくさんいる時期。
でも共通点をみつけることで、安心感や嬉しさにつながり、だんだん園が好きになります。そして、友だちと仲良くなることで、泣くことも減っていきます。
「入園」がテーマのオススメ絵本
「ぐるんぱのようちえん」作:西内ミナミ
絵:堀内誠一
一度は手に取ったことがある絵本ではないでしょうか。
もしかするとママ・パパが小さい頃大好きだった絵本という人も多いのでは!?
ゾウのぐるんぱは失敗ばかり。
そんなおっちょこちょいのぐるんぱが幼稚園を作ります。
さてどんな幼稚園でしょう?
カラフルなイラストとともに
読みやすい文章でみんなあっという間にぐるんぱの虜になってしまいます。
幼稚園・保育園に入園する前に、ぜひ親子で読んでほしい一冊です。入園の不安もゾウのぐるんぱがきっと吹き飛ばしてくれますよ。
一おとなもこどももみんなみんなわくわく一
次号もどうぞお楽しみに!