沿線お役立ちコラム

【後編】阪神高速道路全線復旧への苦闘623日@深江震災資料保管庫

震災の思い出

【前編】阪神高速道路全線復旧への苦闘623日@深江震災資料保管庫

 

写真:1月17日、神戸市役所1号館の24階展望台から。東遊園地では毎年1月17日に「阪神淡路大震災1.17のつどい」が開催されています。広場には竹筒で描かれた「きざむ 1.17」の文字が。阪神電鉄では5時46分の黙とうにあわせて尼崎発神戸三宮行きの早朝臨時便が運行されたそうです。

 

写真:「1.17希望の灯り」  このモニュメントの灯火は被災10市10町を巡って運んだ種火と 47都道府県から寄せられた種火を一つにした明かりが灯されています。

写真:フラワーロードを南下し、国道2号線との交差点を西へ。2号線沿いの歩道に震災で被災した浜手バイパスのRC橋脚・伸縮装置・支承が保存展示されています。震災により橋脚が傾いたり、橋桁が落ちたり大きくずれたりした2号浜手バイパス、2号ポートライナー、43号岩屋高架橋、171号門戸高架橋は1996年5月2日、震災から472日後に復旧、交通を再開しました。ここから10分ほど先にあるメリケンパークには神戸港震災メモリアルパークがあり、日頃から多くの観光客が訪れるスポットになっています。このほかにも神戸市内をはじめ伊丹市、宝塚市、西宮市、芦屋市、淡路島などの各地に多数の震災モニュメントや慰霊碑が建立されています。

 

1月17日、東遊園地とその周辺を歩いてみました。東遊園地のすぐ近くの喫茶店に入ると、カウンターの中にいたママさんが常連のお客さんに開口一番「あれから25年経ったね」と。それからママさん、お客さん、やまさんの3人であの日の話をしました。

 

やまさんは六甲アイランドで被災しました。幸い住んでいた建物への影響はほとんどありませんでしたが、電気・ガス・水道が全て止まりました。その夜はわずかに残ったペットボトルの水と、カセットコンロで作ったインスタントラーメンを家族で分け合い、ろうそくの灯りの元で携帯ラジオのニュースに耳をそばだてて過ごしました。非常時用の暖房設備がなかったため、とても寒かったのを覚えています。

 

翌日学校の体育館で一人あたり1個のおにぎりの配給を受けました。島内にあったダイエー系列のスーパーがいち早く店を開けてくれ、自ら被災したはずの店員さんたちが出勤し、レジを打ってくれました。スーパーに入るために行列を作っていたとき、前に並んでいた男性と話をしながら開店を待ちました。その男性は教師をしていると話し、地震の前日、学校の水槽で飼っている魚が暴れたり、様子がおかしかったこと、通行止めになる前に高速道路を自転車を駆って大阪まで走り、大阪の様子を見てきたことを話してくれました。

 

2日後には単身勤め先のある大阪まで避難することに。横倒しになった3号神戸線、高速道路から身を乗り出し、落下寸前で止まっているバスを見上げながら国道43号沿い(道路が塞がっているときは迂回して)をとぼとぼ歩き、電車が動いていた阪神甲子園駅から電車に乗って大阪を目指しました。たどり着いた梅田駅は何事もなかったかのように街中で明かりが煌々と輝き、普段通りに多くの人々が忙しげに行き交っていました。神戸の惨状を何も知らないといった大阪の人々の様子、神戸とのギャップは本当にショッキングでした。その夜、会社の人に手配してもらったホテルのテレビで、やまさんは初めて震災で燃えさかる神戸の町の全貌を見たのでした。

情報

【震災資料保管庫】

 

・開館日:

毎月第1・第3水曜日及び第1第3日曜日
(開館日が祝日の場合は前後の平日に変更 12/29〜1/5は休館)

・見学時間:

10:00、13:00、15:30

・所要時間:

約1〜1時間半

・入館料:

無料

・HP予約フォーム:

https://www.tech-center.or.jp/hokanko/inspection.html

※見学は完全予約制

(見学希望日の10日前まで受付)

・アクセス:

阪神深江駅及びJR甲南山手駅から無料送迎サービスあり(要予約)

阪神深江駅から徒歩30分

阪神高速5号湾岸線深江浜ランプから約5分

(敷地内に無料駐車スペースあり)

平日のみ市バス30系統も利用可

(詳細はこちら

 

【参考】

阪神高速開通50周年HP ショートストーリー 50年の歩み編

第13話第14話第15話

阪神高速HP 大震災からの復旧と防災

【歴史シアター】 阪神大震災400年前“前兆”慶長伏見地震と野島断層 神戸・須磨寺 2020.1.20産經新聞

 

文/チアフルライター やまさん

→ やまさんの過去の記事はこちら

 

【前編】阪神高速道路全線復旧への苦闘623日@深江震災資料保管庫

一緒に沿線の魅力を発信してみませんか?

チアフルライターはまだまだメンバーを募集しています。

参加の流れは以下の通りです。

 

(1)Facebookグループ「HANSHIN女性応援プロジェクトサポーターグループ」にご参加ください。

 

(2)チアフルライター勉強会(兼説明会)の日程を(1)のグループでご案内します。

 

(3)勉強会に参加して、チアフルライターの活動内容やコラムの書き方などの研修を受けていただきます。

説明を聞いてこれならできそうだ...と思ったらチアフルライターへの参加をお申し込みください。

 

阪神沿線が大好きな女性のご参加をお待ちしています!

 

→ チアフルライター紹介