栄養成分表示の落とし穴
みなさんは、「カロリ-ゼロ」や「低カロリー」「脂質ひかえめ」といった表示に惹かれ、商品を購入した経験があるでしょうか。飲料やゼリー、お菓子等さまざまな食品にこのような栄養成分が低いと謳う表示を見かけると思います。では果たして、「カロリーゼロ」と書かれているものは本当に0kcalなのでしょうか。
食品表示に関しては、消費者庁の食品表示法に基づき食品表示基準が定められています。食品表示法は食品基準に係わる規定を一元化し、2015年4月1日に施行されました。この法律の中で栄養成分表示について細かなルールが決められています。
○○ゼロや○○控えめ、○○無添加といった表示は栄養強調表示といわれ、栄養成分または熱量の適切な摂取ができる旨を表示する際には、栄養成分の含有量が一定の基準値未満であることが必要です。その一部を表にまとめました。
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含まない旨 |
低い旨 |
表 示 |
無、ゼロ、ノン、レス |
低、減、ひかえめ、 ライト、オフ、ダイエット |
食品100g (括弧内は100mℓ)当たり |
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熱 量 |
5kcal (5kcal) |
40kcal (20kcal) |
脂 質 |
0.5g (0.5g) |
3g (1.5g) |
コレステロール |
5mg (5mg) |
20mg (10mg) |
糖 類 |
0.5g (0.5g) |
5g (2.5g) |
つまり、カロリーゼロと表示されていても実際には100gあたり5kcal未満であればゼロと表示でき、例えばカロリーゼロと書かれた500mlのペットボトル1本では熱量25kcal近くある可能性があります。
「カロリーゼロ」だから太らない、「低糖」だから血糖値は上がらないと思い込んでいないでしょうか。決してそのような商品を否定しているわけではありません。正しい知識をもって食品を選択するということが、みなさんの食生活を豊かにするうえで重要なのです。是非参考にしてみてください。春野菜を使ったレシピ
~春野菜とあさりのリゾット~
材料(2人前)
あさり 150g
白ワイン 50mL
菜の花 1/2束
筍 60g
米 1/2合
にんにく 1片
油 大さじ1
粉チーズ 適量(お好きなだけ)
塩・胡椒 少々
作り方
①あさりは砂抜きしておく。にんにくはみじん切り、菜の花と筍は食べやすい大きさに切る。②鍋にあさりと白ワインを入れ、沸騰したら弱火にしてふたをする。
③あさりが開いたら火を止め、あさりを取り出す。煮汁はとっておく。
④フライパンににんにくを入れ、中火にかける。香りが立ってきたら米を入れ、透き通るまで炒める。
⑤あさりの煮汁を加え、煮汁が少なくなったらお湯を1/2カップ程足す。これを繰り返し、米の外側が軟らかくなってきたら筍を加え、1-2分したら菜の花も加える。
⑥米に少し芯が残る程度に火が通ったら弱火にし、あさりを加える。
⑦粉チーズを加え、塩・胡椒で味を整えて完成。
※栄養価(1人前あたり)
エネルギー:261kcal、たんぱく質:8.8g、脂質:7.7g、炭水化物:34.9g、食物繊維:3.2g、食塩相当量:1.1g
参考:消費者庁 食品表示基準 内閣府令 別表第十三(第七条関係)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/pdf/food_labeling_act_180921_0001.pdf