沿線お役立ちコラム

野菜ジュースは野菜の代わりになる?!

野菜ジュースとは?

コンビニエンスストアやドラッグストア、自動販売機等どこにでも売られている野菜ジュース。様々なメーカーから多くの種類の野菜ジュースが発売されており、広く流通しています。手軽に摂取しやすく、健康のために…と思って飲んでいる方も多いのではないでしょうか。さて、野菜ジュースを飲めば本当に野菜不足を解消することは出来るのでしょうか。

メーカーによって使われている野菜の種類や数、野菜ジュースの栄養価は様々です。果物を含んでおり甘味があるものもあります。市販されている野菜ジュースの製造方法は、ほとんどが濃縮還元といわれる製法です。これは、野菜や果物の搾汁から水分を除いて(濃縮)保管し、再び水分を加え元に戻す(還元)、という製法です。

一般的な濃縮法(真空蒸発濃縮法)は加熱して水分を蒸発させるため、熱に弱い成分(ビタミンCや酵素)は失われやすいです。また、搾汁することで本来の野菜や果物に豊富に含まれている食物繊維(特に不溶性食物繊維)は減少してしまうのです。濃縮還元後にビタミンCや食物繊維等減ってしまった栄養素を添加しているものも多いですが、全ての栄養素が本来のままというわけではありません

食物繊維と野菜ジュース

野菜の摂取目標量は1日350gです。これは厚生労働省の健康日本21という施策で示されている目標値です。

カリウム、食物繊維、抗酸化ビタミンなどの摂取は、循環器疾患やがんの予防に効果 的に働くと考えられているが、特定の成分を強化した食品に依存するのではなく、基本的には通常の食事として摂取することが望ましい。これらの摂取量と食品摂取量との関連を分析すると、野菜の摂取が寄与する割合が高く、平成9年で成人の野菜の1日あたりの平均摂取量は292gであるが、前述の栄養素の適量摂取には、野菜350~400gの摂取が必要と推定されることから、平均350g以上を目標とする。
(引用;公益財団法人 健康・体力づくり事業財団/健康日本21 各論/ http://www.kenkounippon21.gr.jp/kenkounippon21/about/kakuron/index.html

このように野菜を摂る目的として、循環器疾患やがんの予防があります。平成29年度の国民健康・栄養調査では野菜の平均摂取量は1日288.2gであり、目標量には届いておらず、私たちは野菜不足であると言えます。

野菜を350g食べたとして摂取できる食物繊維量はおおよそ7~8g。一方、“350g分の野菜を使用している”と謳う野菜ジュース1本200mL当たりの食物繊維量は、メーカーによって異なりますが多くても3gほどと、食物繊維は圧倒的に少なくなっています。つまり、野菜ジュースを飲んでも野菜と同じ量の食物繊維は摂れないケースがほとんどなのです。

ですから、野菜ジュースはあくまでも、バランスの良い食生活の補助として考えましょう。最近忙しくて食事が十分に摂れていない、外食続きで野菜が不足している…そんなときに野菜ジュースを利用することをお勧めします。また、たくさん飲めば野菜と同じ量を摂れるのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、野菜ジュースにも糖質は含まれており、摂り過ぎはエネルギーや糖質の過剰摂取に繋がります。摂取するとしても1日1本200mlまでを目安にしましょう。

 

野菜ジュース まとめ

☑栄養素含有量は、野菜ジュース≠野菜である。

☑バランスのよい食生活の補助として利用する。

☑1日1本200mlまで、糖質の少ないものがおすすめ。

5分で出来る!簡単、繊維upレシピ!

~焼ききのこのおろし掛け~

 

材料(4人前)

お好きなきのこ(今回はエリンギ1本、椎茸2個、しめじ1/2パック)

ごま油 小さじ1

大根 1/2本

お好きな味付け(すだち+醤油、ポン酢、柚子胡椒など)

 

作り方

①きのこは食べやすい大きさに切る。大根は皮をむかずにおろし金やフードプロセッサーでおろす。

②フライパンにごま油を敷き、きのこを炒める。

③皿に②と大根おろしを盛り付け、完成。お好みの味付けで召し上がれ~☆

 

※栄養価(1人前あたり)

エネルギー:34kcal、たんぱく質:1.7g、脂質:1.3g、糖質:3.4g、食物繊維:2.6g

参考:

厚生労働省/健康日本21(第二次)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kenkounippon21.html

厚生労働省/国民健康・栄養調査

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kenkou_eiyou_chousa.html