パリの街に魔法をかけたポスター作家 サヴィニャック
こんにちは。美術館博物館担当チアフルライター、甲斐千代子です。
20世紀フランスを代表するポスター作家レイモン・サヴィニャック。
商品に動物や人のモチーフを組み合わせて明るくシンプルに表現、さらにくすっと笑えるユーモアも感じさせる作風が特徴です。
そのポスターによって「パリの町に魔法をかけた」「パリの壁を屋外美術館に変えた」とも評されます。
サヴィニャックの業績を振り返る回顧展が兵庫県立美術館で開かれています。
ポスターの世界へいざ! GO!
レイモン・サヴィニャックってどんな人?
サヴィニャックは1907年フランス・パリ生まれ。
夜間学校で工業デザインを学び、広告アニメーション映画工房などで働きました。
26歳のときにポスターの巨匠A.M.カッサンドルに出会い、本格的にポスター作家の道に進みます。
同じ企業から依頼されたポスターです。
左がカッサンドルの作品。
金属の質感を出すのにエアスプレーを使用しています。
右は数年後サヴィニャックが描いた作品。
手書きです。
カッサンドルの元にいた約3年間で様々な影響を受けたものの、サヴィニャックはその後独自のスタイルを作っていくことになります。
人気のきっかけは牛
少し首をかしげてこちらを見つめる牝牛。
何とも愛らしい表情をしています。
サヴィニャックが人気作家の仲間入りをするきっかけとなった作品《牛乳石鹸モンサヴォン》ロレアル社のポスターです。(写真右)
彼が41歳の時友人と開いた二人展に出品し、ロレアル社の創設者の目に留まり採用されました。
このポスターには裏話があります。
サヴィニャックはロレアル社の傘下にある広告会社で働いていたことがあり、その時にこのポスターを制作していました。
しかし当時はなんと! 「ボツ」
それが、創設者の一声で復活!
採用になったのです!
縁とタイミングの大切さを感じるエピソードです。
楽しみ方① 日本のポスターにも!
フランスだけでなく海外のポスターも手掛けたサヴィニャック。
日本語表記が「あ!これ!」「お!ここにも!」
有名なのが「森永ミルクチョコレート」(右)
サヴィニャックと日本企業との初コラボレーション作品です。
立体的に描かれたチョコレートを、黒髪の女の子と男の子がほおばっています。
いかにも美味しそうです。
そして、女の子の目つきが何とも…(笑)
2人は姉弟? なんて想像も膨らみます。
楽しみ方② このポスターは何を宣伝しているのでしょう??
会場内には「こどものための鑑賞ガイド」が用意されています。
そこには「このポスターは何を宣伝しているのでしょう??」というクイズが!
1つ例を挙げておきますね。
おじさんが描かれたポスターです。
ちなみに上級編です。
おっと!
キャプションを見る前に考えてみてください。
想像を膨らませて、時には少しひねってみてください!
答えは! 会場で!
楽しみ方③ SNS映えする撮影スポット
作品の中に入り込んだような気持ちになれる、そんな撮影スポットがいくつか用意されています。
透明な椅子に座ってポーズを決めれば、まさにサヴィニャックのポスターの完成!?
他にも顔出しパネルも設置されています。
自分だけのポスターを完成させて、是非SNSで紹介してみましょう!
楽しみ方④ 関連イベントも充実
記念講演会「レイモン・サヴィニャック:そのアイデアとユーモア」
11月25日午後2時~※要観覧券
講師:植木啓子氏
学芸員による解説会
11月17日・12月1日 午後4時~
ワークショップ「はじめてのリトグラフ」
12月8日午後1時~
講師:衣川泰典氏、田中栄子氏
参加費:1500円 ※要事前申込
詳細はこちらから↓
https://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1810/index.html
「サヴィニャック」展 概要
会期:2018年12月24日まで
休館日:月曜日(ただし12月24日は開館)
開館時間:午前10時~午後6時
(金・土曜日は午後8時まで)
※入場は閉館の30分前まで
兵庫県立美術館
https://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1810/index.html
サヴィニャックのポスターの世界へ。
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(文/チアフルライター 甲斐千代子)