沿線お役立ちコラム

スマホ老眼に気をつけて!

「スマホ老眼」、「ブルーライト障害」、「VDT障害」という言葉を聞かれたことがありますか。スマホやコンピュータ画面、モニターを長時間見続けることによって、眼精疲労、ドライアイ、視力低下、老眼の進行、頭痛、肩こりなどに悩まされることです。最近はスマホを手放せない若者では20歳代からピントが合いづらくなる「スマホ老眼」が増加しています。また、デスクでモニターを見ながら入力作業をおこなうことをVDT作業と呼びますが、厚労省の調査では1日4時間以上VDT作業を行うと、36.3%に精神的疲労が、77.6%に身体的疲労が認められました。特に長時間まばたきが減少することに伴うドライアイや視力低下、眼精疲労、頭痛などの眼症状や、長時間同じ姿勢をとることによる肩こり、腰痛、頭痛などの骨格筋症状は高率にみられます。また、ディスプレーの白色LEDに含まれるブルーライトは睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を抑え、睡眠障害をきたします。

スマホ老眼対策として

1)VDT作業中は、小まめに遠くへ視線をずらしてあげる(2、3m以上離れておけば良い)。外の景色をボーっと眺めるのも有効。近くを見るときには毛様体はずっと収縮して緊張している。厚労省は1時間の作業中に15分の休憩を入れることを推奨しているが、現実的では無い為、同じ姿勢を続けて疲れた時に背伸びをするような感覚で視線をずらすことが効果的。
2)使っているモニターの色温度(寒色系/暖色系)を海外の標準である6500Kまで下げる。RGBの割合が調整できるモニターなら青の割合を下げる(白の色味が大きく変わる場合は緑色で調整する。)。
3)最近、出回っているブルーライト軽減めがねを使う。
4)ベッドにスマホを持ち込まない(寝る前のブルーライトは体内時計を狂わせる。)。
5)めがねの度数を調整する。
6)ドライアイの治療を行う(点眼や涙点プラグ等)。
7)作業中にはまばたきを意図的に行う(凝視作業中はまばたきが激減する為)。
8)眼トレを行う。指を立てて、近くと遠くに動かし、を交互に焦点を合わせて、レンズを調節する毛様体筋の調節力を回復させる。
9)ドライアイ対策として、ケイ素点眼、プラセンタ点眼、水素水、サプリメント、高濃度ビタミンC点滴などを効果があるともいわれ、研究が進んでいます。

 

[この記事の執筆者]
眼科専門医 医学博士 林田康隆
兵庫医大卒、米国留学、国立大阪病院、阪大医学部付属病院などを経て、ボー・クリニック眼科耳鼻咽喉科非常勤医師。
日本眼科学会認定眼科専門医。

「老眼を自分で治す!眼球トレーニング」の共著など、多くのテレビ番組などでも“眼トレ”を紹介。

医療法人華風会 ボー・クリニック眼科耳鼻咽喉科
http://www.bow-clinic.com/nishiumeda/
(ハービスプラザ4F、インターナショナル・メディカルスクエア内)

http://ims-osaka.jp/

当クリニックには、すでに販売累計15万部の「日めくり まいにち、眼トレ」や、前月発売された「目がよくなる魔法の塗り絵」を、実姉の日比野佐和子先生と共著で出版されている、林田康隆先生が毎週火曜日に診療に当たられています。ぜひ、お気軽にご相談ください。